ベネズエラの治安は?危険な場所や知っておきたい準備事項と注意点

ベネズエラは南米で最も危険な国の一つとされており、治安状況は非常に深刻です。経済危機や政情不安により、強盗や誘拐などの犯罪が頻発しています。特に首都カラカスや国境地域は要注意です。しかし、世界遺産や大自然など魅力的な観光地も多く存在します。旅行の際は、危険地域を避け、夜間の外出を控えるなど細心の注意が必要です。また、現地の最新情報を常に確認し、緊急連絡先を把握しておくことが重要です。適切な準備と対策を講じれば、ベネズエラの魅力を安全に楽しむことができるでしょう.

2024年09月13日更新


ベネズエラの治安状況

ベネズエラの治安状況は非常に深刻で、特に首都カラカスや国境地域では犯罪発生率が高くなっています。カラカス首都区の貧困地区では、ギャング抗争や麻薬取引に関連した銃撃戦が日常的に発生しており、警察の立ち入りも困難な状況です。また、コロンビアやブラジルとの国境地帯では、過激派組織の活動も報告されています。経済危機の影響で、強盗や窃盗などの財産犯罪も増加傾向にあり、外国人観光客が標的になるケースも少なくありません。このような状況から、外務省は全土に対して「レベル2:不要不急の渡航は止めてください」という警告を発出しています。

ベネズエラ旅行前に準備したいポイント

ベネズエラ旅行の準備には、安全対策と現地の気候に適した持ち物が重要です。まず、貴重品は目立たないように保管し、多額の現金や高価な装飾品の携行は避けましょう。服装は現地の気候に合わせ、年間を通じて昼間は夏服で十分ですが、朝晩の冷え込みに備えて長袖の上着も必要です。また、雨季(4月下旬から10月下旬)には雨具が必須となります。衛生面では、水道水を避け、ボトル入りの飲料水を利用しましょう。さらに、虫除けスプレーや日焼け止めクリーム、帽子、サングラスなども忘れずに準備することが大切です。治安対策として、現地の緊急連絡先を確認し、旅行保険にも加入しておくことをお勧めします。これらの準備を整えることで、より安全で快適なベネズエラ旅行を楽しむことができるでしょう。

ベネズエラの犯罪の特徴

ベネズエラの犯罪は、凶悪犯罪と財産犯罪が主に問題となっています。殺人、強盗、誘拐などの凶悪犯罪は、2016年をピークに減少傾向にあるものの、依然として高い水準で推移しています。特に短時間誘拐や自動車強盗が社会問題となっており、これらの犯罪では銃器が高い確率で使用されます。2022年の公式統計では14件の誘拐事件が報告されていますが、実際は2,000件以上と推定されており、警察官が共犯のケースも多いとされています。また、薬物犯罪も深刻で、ベネズエラは他国への中継地点となっているほか、国内でも密売が見られます。窃盗や置き引きなどの財産犯罪も頻発しており、特に公共交通機関での発生率が高くなっています。これらの犯罪は、経済危機や政治的不安定さを背景に増加しており、外国人観光客も標的となりやすいため、細心の注意が必要です。

ベネズエラでの犯罪対策

ベネズエラでの犯罪対策として、以下の点に注意を払うことが重要です。早朝や夜間の外出は極力控え、やむを得ない場合は複数人で行動しましょう。公共交通機関の利用は最小限に抑え、信頼できるタクシー会社や知人の車を利用することをお勧めします。貴重品の管理を徹底し、多額の現金や高価な装飾品、電子機器類は必要以上に持ち歩かないようにしましょう。また、パスポートは安全な場所に保管し、コピーを別に持ち歩くことが賢明です。ホテルのセーフティボックスも積極的に活用してください。さらに、現地の緊急連絡先を事前に把握し、万が一の事態に備えることも大切です。これらの対策を講じることで、犯罪被害のリスクを軽減し、より安全な滞在を心がけることができます。

ベネズエラで治安が悪いとされる要注意エリア・スポット

カラカス中心部のペタレ地区・カティア地区

カラカス首都区に隣接するミランダ州スクレ市のペタレ地区は、カラカス首都圏最大の貧民街(スラム街)として知られており、殺人、強盗、誘拐などの凶悪犯罪が日常的に発生しています。同様に、カラカス中心部のカティア地区も貧困率が高く、ギャング抗争や麻薬取引が頻繁に行われ、銃撃戦も珍しくありません。これらの地域では警察の統制が及ばず、犯罪の温床となっているため、観光客は絶対に近づかないよう強く警告されています。万が一迷い込んでしまった場合は、速やかにその場を離れることが重要です。

国境付近の都市

ベネズエラの国境地域、特にコロンビアとの国境付近の都市は、極めて危険な地域として知られています。これらの地域では、武装ゲリラ勢力やベネズエラの過激派組織、一般の凶悪犯罪者グループの活動が確認されており、身代金目的の誘拐事件や麻薬関連犯罪が頻発しています。特に注意が必要なのは、スリア州、タチラ州、ボリバル州の一部地域(州北東部の「アルコ・ミネロ」鉱業地帯及びブラジルとの国境地帯)、アプレ州の一部地域(コロンビアとの国境地帯)、およびアマゾナス州の一部地域(コロンビアとブラジルとの国境地帯)で、これらの地域は外務省により「レベル3:渡航は止めてください」に指定されています。また、国境沿いの地域では、みかじめ料を払わない商店等に爆発物を投げ込む事案も散発的に発生しているため、これらの地域には近づかないことが強く推奨されます。

ボリバル州の違法採掘地帯アルコ・ミネロ

ボリバル州北東部に広がる「アルコ・ミネロ」鉱業地帯は、ベネズエラで最も危険な地域の一つとして知られています。この地域では、金やダイヤモンドなどの違法採掘が横行しており、犯罪組織や武装グループが実効支配しています。外務省は、アルコ・ミネロ地帯を含むボリバル州の一部地域に対して「レベル3:渡航は止めてください」という警告を発出しています。
この地域では、違法採掘に関連した暴力事件や誘拐、強盗が頻発しており、地元住民や外国人労働者も被害に遭っています。また、環境破壊や水銀汚染などの深刻な問題も引き起こしています。観光客はもちろん、ビジネス目的であっても、この地域への立ち入りは極めて危険であり、強く避けるべきです。

もしベネズエラで犯罪の被害にあってしまった時の対応方法

ベネズエラで犯罪被害に遭った場合、迅速かつ慎重な対応が必要です。まず、緊急時は911番に電話をかけ、警察を呼んでください。ただし、警察は初動対応のみを行い、被害届の受理はしないため、後日被害場所を管轄するCICPC(内務司法省科学刑事犯罪捜査機関)の支部に出向く必要があります。
 
被害後は速やかに日本大使館に連絡し、支援を求めることが重要です。パスポートを盗まれた場合は、大使館で再発行の手続きを行います。また、クレジットカードや携帯電話を盗まれた場合は、すぐに利用停止の手続きを取りましょう。
犯罪被害の際は、抵抗すると危険が増す可能性があるため、生命の危険を感じた場合は抵抗せず、犯人の要求に従うことが賢明です。被害後は、警察や大使館への報告、医療機関での診察(必要な場合)、保険会社への連絡など、適切な事後対応を取ることが重要です。常に緊急連絡先を携帯し、万が一の事態に備えておくことをお勧めします。

治安情報をチェックしてベネズエラ旅行を楽しもう!

ベネズエラを訪れる際は、治安の悪化や犯罪の多さに十分な注意が必要です。特に首都カラカスや国境付近は危険地域とされ、不要不急の訪問は避けるべきです。観光や移動時は、人通りの少ない場所を避け、地元の情報に敏感になることが重要です。貴重品を持ち歩かず、目立たない服装で行動することも安全対策の一つです。最新の治安情報を確認し、現地の状況に応じて柔軟に対応しましょう。

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