フィリピンの代表的な料理14選!定番料理・伝統料理からスイーツまで

フィリピン料理は、その多様な文化と歴史を反映した魅力的な食文化を持っています。マレー、スペイン、中国、アメリカなどの影響を受けながら、独自の味わいを発展させてきました。豊かな海の幸や熱帯の果物、様々なスパイスを活かした料理は、フィリピンの人々の温かさと活気を感じさせます。本記事では、フィリピンを代表する14の料理を紹介します。日常的に楽しまれる定番料理から、特別な日に振る舞われる伝統料理、そして甘美なスイーツまで、幅広いメニューをカバーします。これらの料理を通じて、フィリピンの食文化の奥深さと多様性を探求しましょう。

2024年07月18日更新


フィリピンの食文化

フィリピンの食文化は、多様な影響を受けた独特の特徴を持っています。主食は日本と同じく米ですが、粘り気が少なめで、パンも広く食べられています。料理の味付けは、酢、醤油、ニンニク、タマネギ、ショウガなどを使用し、全体的に甘めで濃い味付けが特徴です。また、油を多用した料理が一般的で、フライドチキンやシシグなどの揚げ物や炒め物が人気です。フィリピン料理の特徴として、複数の食材を組み合わせたシチューやスープが多く、魚介類、肉類、野菜を一緒に調理することが一般的です。食事のマナーとしては、スプーンとフォークを使用し、家族で食卓を囲んで食事を楽しむスタイルが一般的です。近年では、日本食の人気も高まっており、フィリピンの食文化に新たな影響を与えています。

フィリピンのおすすめ料理14選

フィリピンの国民食!炒め麺料理「パンシットカントン」

パンシットカントンは、フィリピンを代表する国民食の一つで、中華風の炒め麺料理です。「パンシット」はタガログ語で「麺」を意味し、フィリピン風の焼きそばとも呼ばれています。この料理は、キャベツ、ニンジン、いんげんなどの野菜と豚肉や鶏肉、時には海鮮類を加えて炒めた麺に、醤油ベースの味付けを施します。パンシットカントンは、フィリピンの誕生日のお祝いには欠かせない縁起の良い料理とされ、長い麺が長寿を象徴すると考えられています。レストランの定番メニューであるだけでなく、インスタント麺としても人気があり、フィリピン人の日常的な食生活に深く根付いています。

豚肉の旨みが詰まった「シシグ」

シシグは、フィリピンの定番料理であり、特にパンパンガ州で発祥したB級グルメとして知られています。この料理は、豚のほほ肉や耳などの部位を細かく刻み、玉ねぎやニンニクと一緒に炒めて作ります。味付けには醤油、酢、唐辛子などが使われ、脂っこくてしっかりとした味わいが特徴です。シシグは、ご飯のおかずとしてだけでなく、ビールのおつまみとしても人気があり、フィリピン料理の中でも特に愛されている一品です。近年では、鶏レバーや魚を使ったバリエーションも登場し、フィリピン料理の多様性を示す代表的な料理となっています。

ピーナッツソースが決め手の「カレカレ」

カレカレは、ピーナッツソースを使った独特の風味が特徴的なフィリピンの伝統料理です。主に牛の尻尾や牛タンを使用しますが、他の肉や魚でも代用できます。野菜と一緒に煮込んだ後、ピーナッツバターや挽いたピーナッツ、アナトー粉を加えて濃厚なソースを作ります。カレカレの名前は、その濃厚なソースの様子を表現したものと言われています。フィリピン料理の中でも人気が高く、家庭料理としてだけでなく、レストランのメニューにも頻繁に登場します。近年では、調理の手間を省くためのカレカレの素も市販されており、より手軽に本格的な味を楽しむことができるようになっています。

フィリピンの祝い料理「レチョン バボイ」

レチョン バボイは、フィリピンの伝統的な祝い料理で、豚の丸焼きを意味します。特にクリスマスや誕生日、結婚式などの特別な行事で提供される高級料理です。調理方法は、豚の内臓を取り除き、レモングラスやネギなどのハーブを詰めて、炭火でゆっくりと3時間ほど丸ごと焼き上げます。外はパリパリ、中はジューシーな食感が特徴で、醤油ベースの味付けが効いています。価格は約6,000〜7,000ペソ(約14,000円)と、フィリピン人の平均月収に匹敵するほど高価であり、多くの人々がお祝いの日のために貯金をするほど重要な料理とされています。

酸味がクセになるスープ「シニガン」

シニガンは、フィリピンの代表的なスープ料理で、その特徴的な酸味が多くの人々に愛されています。主に豚肉や魚、野菜を使用し、タマリンドや青いマンゴー、カラマンシーなどの酸味のある果物で風味付けされます。シニガンの具材は地域や家庭によって異なりますが、一般的には里芋やオクラ、なす、もやしなどの野菜が入っています。このスープは、暑い気候のフィリピンで食欲を増進させる効果があり、日本人の口にも合う味わいとして知られています。近年では、調理の手間を省くためのシニガンの素も市販されており、家庭でも手軽に本格的な味を楽しむことができるようになっています。

フィリピン家庭料理の代表「アドボ」

アドボは、フィリピンを代表する家庭料理で、肉や野菜を酢と醤油で煮込んだ料理です。スペイン語で「漬け込む」を意味する「アドバル」が語源とされ、スペインの影響を受けて誕生したと言われています。主に豚肉や鶏肉を使用し、にんにく、玉ねぎ、ローリエなどの香辛料と共に煮込みます。酢の効果で肉が柔らかくなり、調味料の風味がよく染み込むのが特徴です。アドボは様々なバリエーションがあり、家庭や地域によって調理法や材料が異なります。酢の酸味がさっぱりとしていて食欲をそそるため、ご飯との相性が抜群で、フィリピン人の日常的な食事に欠かせない料理となっています。

サクサク食感が楽しい春巻き「ルンピア」

ルンピアは、フィリピンやインドネシアで親しまれている春巻きの一種で、クックパッドでも最近検索数が急上昇している人気料理です。中国の福建料理「潤餅」が起源とされ、アジア諸国に広まる中で各地の食材と融合し、独自の特徴を持つようになりました。日本の春巻きと比べて、ルンピアは一般的にスティック状の細長い形状で、屋台などで気軽に食べられる軽食として親しまれています。具材には肉や野菜が使われ、チリソース、コリアンダー、唐辛子、にんにく、ナンプラーなどの調味料でスパイシーな味付けがなされます。サクサクとした食感が特徴で、レタスやミントと一緒に食べたり、スイートチリソースをつけて楽しむのがおすすめです。

フィリピン風ラーメン「バッチョイ」

バッチョイは、フィリピンの代表的な麺料理の一つで、日本のラーメンに似た特徴を持つフィリピン風ラーメンとして知られています。この料理は、牛や豚をベースにしたあっさりとしたスープに細麺を入れ、鶏肉、豚肉、レバー、ホルモンなどを具材として加えるのが特徴です。バッチョイは、フィリピンの現地では軽食として人気があり、50〜100ペソ程度で手軽に楽しむことができます。日本人の舌にも合うと言われており、フィリピン滞在中に是非試してみたい料理の一つです。また、ローカルのフィリピン料理店で広く提供されているため、フィリピンの食文化を体験する上で貴重な機会となります。

みんなで楽しむフィリピンスタイルの食事「ブードルファイト」

ブードルファイトは、フィリピンの独特な食事スタイルで、元々はフィリピン陸軍士官学校で始まったとされています。バナナの葉の上に様々なフィリピン料理を盛り付け、参加者全員が手を使って食べるという特徴があります。この食事方法は、お祝いや特別な場での食事として人気があり、5〜7人前で1200〜1600ペソ(約2700〜3500円)程度で楽しむことができます。ブードルファイトの最大の目的は、一緒に食事をする人々との親睦を深めることにあり、「同じバナナの葉の上の飯を食った仲間」として、参加者間の絆を強める効果があります。この独特な食事体験は、フィリピンの食文化を体験する上で欠かせない要素となっています。

シンプルだけど病みつき「ガーリックライス」

ガーリックライスは、フィリピン料理の中でも特にシンプルながら病みつきになる人気の一品です。主な材料は米、ガーリック、油、塩のみで、その名の通りニンニクの香りが特徴的な炒めご飯です。調理方法は簡単で、みじん切りにしたニンニクを油で香ばしく炒めた後、炊いた米を加えて炒め上げます。シンプルな味付けながら、ニンニクの香ばしさと程よい塩味が絶妙なバランスを生み出し、多くのフィリピン人に愛されています。ガーリックライスは単品で楽しむほか、アドボやシニガンなどのおかずと一緒に食べるのが一般的です。また、朝食のメニューとしても人気があり、目玉焼きを添えて食べるスタイルも広く親しまれています。

フィリピンの握り飯「プソ」

プソは、フィリピンの伝統的な握り飯で、日本のおにぎりに似た食べ物です。ココナッツの葉にお米をくるんで蒸して作られ、セブなどの街中で広く親しまれています。プソの特徴は、その素朴な味わいと手軽さにあります。食べ方は、ココナッツの葉に包まれたプソに切れ目を入れて半分に割り、中身を直接食べるという原始的な方法が一般的です。プソは、フィリピンの日常的な軽食として親しまれており、その簡素さと実用性が、フィリピンの食文化の一面を表しています。

ふわふわの中華まん「シオパオ」

シオパオは、フィリピンで広く親しまれている中華系の軽食で、ふわふわとした生地に様々な具材を包んだ蒸し饅頭です。中国の「包子(バオズ)」を起源とし、フィリピンの食文化に溶け込んだ料理です。一般的な具材には豚肉、鶏肉、卵、野菜などがあり、甘い餡を入れたデザート系のシオパオも人気があります。
シオパオは、フィリピン全土で見られる中華系ファストフードチェーン店や屋台で手軽に購入でき、朝食やスナックとして多くのフィリピン人に愛されています。その手軽さと満足感から、忙しい都市生活者にとって重要な食事の選択肢となっています。また、シオパオはフィリピンの食文化の多様性を示す一例であり、中国からの影響がフィリピン料理にどのように取り入れられ、現地化されたかを表しています。

色とりどりのフィリピンスイーツ「ハロハロ」

ハロハロは、フィリピンを代表する色鮮やかなデザートで、タガログ語で「混ぜ混ぜ」を意味します。このスイーツは、かき氷をベースに、様々なトッピングを豪快に混ぜ合わせて楽しむのが特徴です。一般的な材料には、ウベ(紫芋)アイスクリーム、ナタデココ、甘い豆、ゼリー、フルーツ、そしてコンデンスミルクが含まれます。ハロハロの魅力は、その多彩な色彩と食感の組み合わせにあり、フォトジェニックな見た目から、SNS映えするデザートとしても人気があります。フィリピンの暑い気候にぴったりのこの冷たいスイーツは、現地では50〜65ペソ(約110〜140円)程度で楽しむことができ、観光客にも人気の一品となっています。

朝の定番デザート「タホ」

タホは、フィリピンで愛される朝の定番デザートです。温かい絹ごし豆腐に、タピオカのような食感の「サゴ」と黒蜜を加えた甘いスイーツで、程よい甘さが特徴です。フィリピンでは、タホ売りが「タホーーーー」と大きな声で売り歩き、子どもから大人まで駆けつけて購入するほど人気があります。タホは朝食や朝食後のデザートとして広く親しまれており、その温かさとなめらかな食感が、フィリピンの人々に癒しと活力を与えています。

フィリピンの料理を食べてみよう!

フィリピン料理は、多様な文化的影響を受けながら独自の発展を遂げた豊かな食文化を持っています。スペイン、中国、アメリカなどの影響を受けつつ、フィリピンの気候や地理的特性を反映した独特の味わいが特徴です。主食は米ですが、パンも広く食べられており、豚肉や鶏肉を使った料理が人気です。調味料には酢、醤油、ニンニク、タマネギなどが多用され、全体的に甘めで濃い味付けが好まれます。また、フライドチキンやシシグなどの油を多用した料理も一般的です。近年では日本食の人気も高まっており、フィリピンの食文化はさらに多様化しています。フィリピン料理は、その豊かな味わいと多様性で、世界中の食通を魅了し続けています。

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