リトアニアってどんな国?基本情報からおすすめ観光スポット・物価・気候・治安まで解説

バルト三国の南に位置するリトアニアは、約282万人が暮らす森と湖の国です。首都ビリニュスは中世の街並みが残る世界遺産都市として知られています。国民の約80%がカトリック教徒で、美しい教会が街を彩る敬虔な国柄です。気候は四季があり、特に冬が長く、夏は涼しく過ごしやすいのが特徴です。日中は20℃程度ですが、夜は冷え込みます。治安は比較的安定していますが、観光地ではスリや置き引きに注意が必要です。2015年にユーロを導入し、EUやNATOにも加盟している親欧米的な国です。また、第二次世界大戦中に「命のビザ」で多くのユダヤ人を救った杉原千畝氏の功績でも日本との繋がりが深い国として知られています。

2024年10月31日更新


リトアニアってどんな国?

リトアニアは、バルト海沿いに位置し、豊かな自然と歴史を誇る国です。国土の約30%が森林に覆われ、4000以上の湖が点在しているため「森と湖の国」として知られています。首都ビリニュスの旧市街は世界遺産に登録されており、中世の美しい街並みが魅力です。面積は約6.5万平方キロメートルで、北海道とほぼ同じ規模。人口は約280万人(2022年)で、主要産業はIT、製造業、農業、観光です。国民の多くがカトリック信者で、公用語はリトアニア語、またロシア語やポーランド語も広く使われています。EUやNATOの加盟国であり、2015年にはユーロを導入。特に近年はITやフィンテック産業が急成長し、ビリニュスはスタートアップの拠点としても注目を集めています。

リトアニアの基本情報

項目 情報
公用語 リトアニア語(ロシア語やポーランド語も一部で使用)
首都 ビリニュス
宗教 主にカトリック(約77%)
通貨 ユーロ (€)
ビザ 観光目的で90日以内の滞在は不要(シェンゲン協定加盟国)
日本との時差 -7時間(夏時間は-6時間)
気候 温暖な大陸性気候、四季がはっきりしている
治安 全般的に良好で、ビリニュスは夜間も比較的安全
物価 西欧諸国より低め、特に食料品や交通費が安い
交通手段 公共交通機関(バス、鉄道)が充実、タクシーも利用可能
インターネット環境 都市部はWi-Fiやモバイルインターネットが充実
電源プラグ・コンセント Cタイプ、220V、50Hz
飲水 飲用可能だが、ペットボトルの水が一般的に使用される
トイレ 公衆トイレや施設内トイレが整備されているが、利用には小銭が必要な場合が多い

リトアニアへの日本からのアクセス方法・行き方

日本からリトアニアへの直行便は現在なく、ヨーロッパの主要都市で1回乗り継ぐルートが一般的です。経由地としてはヘルシンキ、フランクフルト、コペンハーゲン、ワルシャワなどが利用され、所要時間は最短で約16時間(乗り継ぎ時間含む)。主な航空会社はフィンエアー、ルフトハンザ、スカンジナビア航空、LOTポーランド航空で、出発空港は成田、羽田、関西、中部国際空港が中心です。到着後は、ビリニュス国際空港から市内へ鉄道(約7分)、バス、タクシーでアクセス可能。航空券の価格は11月頃が比較的安く、8月頃が高めの傾向です。

リトアニアの歴史

リトアニアの歴史は、13世紀にリトアニア大公国が設立されたことに始まります。1386年にはポーランドと同君連合を結び、15世紀にはヨーロッパ最大の領土を誇る国家へと成長しましたが、18世紀末のポーランド分割によりロシア帝国の支配下に入ります。20世紀には、1918年に独立を果たしましたが、1940年にはソ連、さらにナチス・ドイツの占領を受けるなど波乱の歴史をたどりました。第二次世界大戦後は再びソ連の支配下に置かれましたが、1990年に独立を回復。2004年にEUとNATOに加盟し、現在は親欧米路線を進み、特にITとフィンテック分野で急成長を遂げています。

リトアニアの気候と旅行中の服装は?

リトアニアは四季がはっきりした温暖な大陸性気候を持ち、特に秋から冬にかけて気温が低下し、雨や曇りの日が増えます。現在の気温は約9°Cで湿度は93%と高く、今後も曇りや雨の予報が続く見込みです。旅行者は防寒着や防水性のある上着、暖かい靴を準備し、重ね着や折りたたみ傘を用意すると安心です。また、夜間は冷え込むため特に注意が必要で、現在の風速は時速約18km(西北西から)なので、防風性のある服も役立つでしょう。
平均気温 平均降水量
1月 -5°C~-1°C 40mm
2月 -5°C~0°C 35mm
3月 -2°C~5°C 35mm
4月 2°C~11°C 40mm
5月 7°C~17°C 55mm
6月 11°C~20°C 70mm
7月 13°C~22°C 80mm
8月 12°C~22°C 75mm
9月 9°C~16°C 65mm
10月 5°C~11°C 50mm
11月 0°C~5°C 45mm
12月 -3°C~1°C 45mm

リトアニアの旅行費用

リトアニア旅行の費用は、往復航空券が大きな割合を占めます。航空券は季節によって変動し、最も安い11月頃は約13万円、一方で夏のピークである8月は約20万円程度です。宿泊費は、ビリニュス中心部のホテルで1泊5,000円〜15,000円ほど。食事は1食1,000円〜3,000円、市内交通は1回200円〜300円、観光スポットの入場料は500円〜2,000円が目安です。他の西欧諸国と比較すると物価が安いため、予算を抑えた旅行が可能ですが、夏季の費用増には注意が必要です。

リトアニアの治安・住みやすさ

リトアニアは、ヨーロッパ諸国の中でも治安が良好で、首都ビリニュスでは夜間でも女性が一人で歩けるほど安全です。しかし、観光地では軽犯罪に注意が必要です。生活コストは比較的低く、自然豊かな環境が整っており、森林や湖も多いことが住みやすさの一因です。IT産業が発展し、特にビリニュスはスタートアップの拠点として注目されています。また、公共交通機関が整備され移動も便利ですが、冬季は厳しい寒さと短い日照時間が生活に影響を及ぼすことも。英語が通じる場面は増えていますが、リトアニア語の習得はより快適な生活に役立ちます。

リトアニアの物価

リトアニアの物価は西欧諸国に比べて低めで、特に食料品や公共交通機関の料金が日本人旅行者にとって魅力的です。スーパーマーケットの野菜や果物は日本の1~2割程度の価格で、一般的なレストランの食事も600~900円程度。ビールはスーパーで100~200円、バーでは250~350円とお手頃です。公共交通機関の料金は1回200~300円程度で、日常の移動費も抑えられます。物価の安さの背景には、月額約15万円の平均給与水準があり、観光施設では若干割高になる傾向があるものの、旅行しやすい価格帯が魅力です。なお、2015年のユーロ導入後、緩やかな物価上昇が続いており、2023年には消費者物価指数が149.52に達しています。

リトアニアの見どこころ・観光スポット

リトアニアには、歴史と文化が息づく観光スポットが豊富に揃っています。首都ビリニュスの旧市街は、美しいバロック建築が特徴で、ユネスコ世界遺産にも登録されています。観光の中心には、聖アンナ教会や夜明けの門といった中世の趣を感じさせる建物が点在するヴィリニュス旧市街があり、トラカイ城は湖上に浮かぶ14世紀の城として特に人気です。また、シャウレイ近郊の十字架の丘や、バルト海沿岸のクルシュー砂州の砂丘地帯なども魅力的な観光地です。さらに、リトアニア第二の都市カウナスは、旧市街や悪魔博物館などユニークなスポットが揃い、歴史と自然の美しさを存分に味わうことができます。

リトアニアの名物・有名なもの

リトアニアの名物料理や特産品は、独自の食文化と自然の恵みを色濃く反映しています。例えば、じゃがいもで肉を包んだ国民食ツェペリナイは、飛行船に似た形からその名がつけられ、リトアニアの代表的な家庭料理です。ビーツを使った鮮やかなピンク色の冷製スープ「シャルティバルシチャイ」や、トラカイの名物パイ「キビナイ」も人気。ライ麦から作られる黒パンや、その揚げたバリエーション「ケプタ・ドゥオナ」も親しまれています。また、リトアニアはバルト海沿岸で採れる琥珀やトゲ状の伝統ケーキ「シャコティス」、高品質な蜂蜜の産地としても有名です。特にじゃがいも料理が多く、寒冷地特有の食文化が根付いていることが特徴です。琥珀や木工品などの伝統工芸品も、お土産として旅行者に人気を集めています。

リトアニアのことを知って旅行しよう!

リトアニアは、豊かな歴史と自然の美しさが調和する魅力的な国です。首都ヴィリニュスやトラカイの城、美しい湖沼地帯など、訪れる人々を惹きつける観光スポットが多くあります。比較的物価も手頃で治安も安定しているため、観光客にとって安心して滞在できる場所です。季節ごとに異なる風景が楽しめるため、夏や冬それぞれの魅力を味わえます。リトアニアの素朴で温かな雰囲気を体験し、その豊かな文化や自然に触れてみてはいかがでしょうか?

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