カタールってどんな国?基本情報からおすすめ観光スポット・物価・気候・治安まで解説

カタールは、アラビア半島の東、ペルシャ湾に突き出た小さな半島国家です。石油や天然ガスの豊富な資源を背景に急速な経済発展を遂げ、世界有数の裕福な国となりました。首都ドーハには近代的な高層ビルが立ち並び、伝統と現代が融合した独特の景観を形成しています。2022年にはFIFAワールドカップの開催国として世界の注目を集めました。イスラム教の文化が根付く一方で、外国人労働者も多く、多様性のある社会を形成しています。砂漠気候ながら、豊かな観光資源や充実したインフラを有し、中東の新たな観光地としても注目を集めています。

2024年10月22日更新



カタールってどんな国?

カタールは、ペルシャ湾に面するアラビア半島の小国で、面積は約11,427平方キロメートルと秋田県とほぼ同じ規模です。人口は約300万人で、そのうち約8割が首都ドーハに集中しています。ドーハでは、近代的な高層ビル群と伝統的なイスラム建築が共存し、魅力的な景観が広がります。カタールは世界有数の天然ガスと石油の産出国で、1人当たりのGDPは世界トップクラスです。外国人労働者が人口の約90%を占める多国籍社会で、比較的寛容なイスラム社会が特徴です。治安も非常に良く、世界で最も安全な国の一つとして知られています。2022年にはFIFAワールドカップの開催地として国際的な注目を集めました。カタールは経済力と安全性を誇る一方で、多文化が交差する魅力的な国です。

カタールの基本情報

項目 情報
公用語 アラビア語(英語も広く使用される)
首都 ドーハ
宗教 イスラム教(国教)
通貨 カタール・リヤル(QAR)
ビザ 30日以内の滞在であれば、日本人はビザ不要
日本との時差 -6時間(日本の方が6時間進んでいる)
気候 典型的な砂漠気候。夏は非常に暑く、冬は比較的穏やか
治安 比較的良好だが、一般的な注意は必要
物価 高め。世界有数の高所得国
交通手段 バス、タクシー、メトロ(ドーハ市内)
インターネット環境 主要ホテルやショッピングモールでWi-Fiが利用可能
電源プラグ・コンセント 240V、50Hz、BF型プラグ
飲水 水道水は飲用に適さない。ミネラルウォーターの利用を推奨
トイレ 主要施設では洋式トイレが一般的

カタールへの日本からのアクセス方法・行き方

日本からカタールへのアクセスは非常に便利で、成田空港と羽田空港からカタール航空の直行便が毎日運航されています。フライト時間は約12時間で、羽田空港からは深夜便が出発するため、仕事や学校が終わった後でも余裕を持って搭乗できます。また、関西国際空港や中部国際空港からは成田・羽田経由、または香港経由でのフライトが可能です。カタール入国時には、30日間有効の無料観光ビザを簡単に取得できるため、手続きもスムーズです。ドーハ到着後は、空港からタクシーやバスで市内へアクセスできます。タクシーはメーター制で安心して利用でき、バスは市内の主要スポットまで運行していますが、スマートカードでの支払いが必要です。

カタールの歴史

カタールは、古代から豊かな文化と急速な発展を遂げてきた国です。紀元前3000年頃から人々が住み始め、18世紀後半にはサーニー家が真珠を求めて移住し、要塞と町を築きました。1868年にはイギリスとの条約で独立国としての地位を得、1916年にはイギリスの保護下に入りましたが、1971年に完全独立を果たし、アラブ連盟と国際連合に加盟しました。1995年にハマド首長が就任し、天然ガス開発や教育・スポーツ振興を推進。その結果、2013年にはアル=ズバラの遺跡が世界遺産に登録され、2022年にはFIFAワールドカップ開催を通じて国際的な地位をさらに高めています。カタールは、伝統文化を大切にしつつも、経済発展と近代化を進める魅力的な国です。

カタールの気候と旅行中の服装は?

カタールは砂漠気候に属し、年間を通じて高温多湿な気候が特徴です。特に夏季(6〜9月)は気温が40℃を超える日が多く、非常に暑い環境ですが、冬季(12〜2月)は気温が15〜25℃程度と過ごしやすい気候になります。旅行者は、イスラム文化に配慮して露出を控えた服装を心がけ、夏は軽装に日よけ対策、冬は軽めの防寒着を準備しましょう。また、室内外の温度差が大きいため、薄手の上着を持ち歩くと便利です。観光に最適な時期は11月〜2月で、快適な気候が楽しめますが、年間を通して紫外線対策は忘れずに行いましょう。モスクを訪問する際には、女性はアバヤやヒジャブの着用が必要な場合があるので注意が必要です。
平均気温
1月 17°C
2月 18°C
3月 22°C
4月 26°C
5月 31°C
6月 35°C
7月 37°C
8月 36°C
9月 33°C
10月 29°C
11月 24°C
12月 19°C


カタールの旅行費用

カタールへの旅行費用は、滞在期間や旅行スタイルによって異なりますが、一般的に高めの予算が必要です。3泊4日の旅行では、1人あたり約15万円から30万円が目安です。費用の内訳として、往復航空券は8万円〜12万円(時期により変動)、宿泊費は1泊1万5,000円〜4万円(ホテルのグレードによる)、食費は1日1万円〜3万円、交通費は1日5,000円〜1万円、観光やアクティビティには1日1万5,000円〜3万円がかかります。高級ホテルやレストランが多いため、贅沢な旅行を希望する場合はさらに予算が必要です。ただし、オフシーズンの利用や早期予約、リーズナブルなホテルを選ぶことで費用を抑えることが可能です。また、カタール航空のトランジットプログラムを活用すれば、短期の観光を比較的安価に楽しむこともできます。

カタールの治安・住みやすさ

カタールは中東地域で最も安全な国の1つとして知られており、治安は非常に良好です。2021年のGlobal Finance誌の調査では、世界で3番目に安全な国にランク付けされており、犯罪率は低く抑えられています。首都ドーハでは、効果的な警察システムと厳格な法制度が整備され、住みやすい環境が提供されています。また、充実した社会保障制度があり、極度の貧困が少なく、外国人が多く住むため多様な文化に寛容な社会でもあります。英語が広く通用し、高水準の医療施設も整備されているため、言語や医療面での心配も少ないです。ただし、イスラム文化に基づく社会規範や、厳しい暑さには注意が必要です。交通事故やサイバー犯罪のリスクもあるため、基本的な注意は必要ですが、総じてカタールは安全で快適な生活環境を提供する国です。

カタールの物価

カタールの物価は日本よりも高めで、特に宿泊費や外食費が目立ちます。首都ドーハの物価は日本の約1.3~1.5倍とされ、住居費や食費が大きな負担となります。市中心部での1ベッドルームアパートの家賃は月約20万円で、日本の約2倍に達し、外食では2人分の食事が約8,000円かかります。一方で、ガソリンは1リットル約70円と日本の半額程度、公共交通の片道料金は約50円で、日本の4分の1程度と安価です。また、生活必需品では牛乳1リットルが約270円、パン1斤が約200円といった価格です。カタールの高物価は豊富な天然資源と外国人労働者の多さが要因ですが、観光客は公共交通の利用や自炊などでコストを抑えることができます。

カタールの見どこころ・観光スポット

カタールの観光は、伝統的なアラブ文化と近代的な建築が融合し、独特の魅力を提供しています。首都ドーハを中心に、多彩な見どころが揃っています。例えば、「イスラム美術館」は、世界最大級のイスラム美術コレクションを展示しており、建築家I.M.ペイによる建物も芸術作品として注目されています。また、活気あふれる「スーク・ワキーフ」では、香辛料やアラビアンランプなどが並ぶ伝統的な市場の雰囲気を楽しめます。「カタラ文化村」は、カタールの文化と芸術を体験できるスポットで、美しいモスクや鳩の塔が人気です。さらに、人工島「ザ・パール」では高級ホテルやショッピングモールが立ち並び、近未来的な景観を堪能できます。カタール唯一の世界遺産「アル・ズバラ遺跡」も見逃せません。これらに加え、砂漠でのデザートサファリやドーハの夜景観賞も人気のアクティビティです。カタールでは、古代と現代が交差するユニークな旅を楽しめます。

カタールの名物・有名なもの

カタールの名物や有名なものには、伝統的な料理や工芸品が豊富にあります。代表的な料理には、スパイスで味付けしたご飯に肉を載せた国民的料理「マクブース」や、ひよこ豆のペーストを使った定番前菜「フムス」があります。また、デーツ(ナツメヤシの実)は栄養価が高く、伝統的なお菓子として親しまれています。アラビックコーヒーもカルダモンなどのスパイスを加えた独特の風味で、カタールの文化を象徴する飲み物です。お土産として人気の「アラビアンランプ」や、絨毯、織物、金細工といった伝統工芸品は、スーク・ワキーフなどで購入できます。さらに、カタールは2022年FIFAワールドカップの開催地としても知られ、世界中から注目を集めています。

カタールのことを知って旅行しよう!

カタールは、中東に位置する豊かな国で、モダンな都市と伝統文化が調和しています。観光では、首都ドーハの美しいスカイラインやイスラム美術館、内陸の砂漠ツアーなどが人気です。物価は日本より高めですが、豪華な体験ができる一方で、リーズナブルな選択肢もあります。気候は非常に暑い夏が特徴で、観光には冬が最適。治安は非常に良く、女性の旅行者も安心して訪れることができます。カタールは魅力に溢れた訪問先です。

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