スリランカの料理は、その豊かな歴史と多様な文化を反映した魅力的な味わいで知られています。インド、アラブ、ポルトガル、オランダ、イギリスなど、様々な国の影響を受け…

スリランカの世界遺産8カ所!絶対に見ておきたい有名な世界遺産を厳選して紹介
スリランカは、その小さな島国の面積に比して驚くほど豊かな文化遺産と自然遺産を誇ります。ユネスコ世界遺産に登録された8つの遺産は、この国の多様な歴史と自然の美しさを物語っています。古代の都市遺跡から、壮大な仏教寺院、そして豊かな生態系を持つ森林保護区まで、スリランカの世界遺産は訪れる人々を魅了し続けています。本記事では、これら8つの世界遺産の中から、特に見逃せない名所を厳選してご紹介します。スリランカの悠久の歴史と自然の息吹を感じられる、これらの世界遺産を通じて、この魅力的な国の真髄に触れてみましょう。
2024年07月26日更新
スリランカの世界遺産は全部で8カ所登録されている!
スリランカには、6つの文化遺産と2つの自然遺産の計8カ所が世界遺産として登録されています。文化遺産には、古代都市シギリヤ、聖地アヌラーダプラ、古都ポロンナルワ、聖地キャンディ、ダンブッラの黄金寺院、そしてゴールの旧市街と要塞が含まれます。自然遺産としては、シンハラジャ森林保護区とスリランカの中央高地が認定されています。これらの世界遺産は、スリランカの豊かな歴史、文化、そして自然の多様性を反映しており、約1週間の滞在ですべての遺産を訪れることが可能なほどコンパクトにまとまっています。スリランカの世界遺産一覧表
| 世界遺産登録名 | 登録年 | 種別 |
|---|---|---|
| 古代都市シーギリヤ | 1982年 | 文化遺産 |
| 古代都市ポロンナルワ | 1982年 | 文化遺産 |
| 聖地アヌラーダプラ | 1982年 | 文化遺産 |
| ゴール旧市街とその要塞群 | 1988年 | 文化遺産 |
| シンハラジャ森林保護区 | 1988年 | 自然遺産 |
| ダンブッラの黄金寺院 | 1991年 | 文化遺産 |
| 聖地キャンディ | 1988年 | 文化遺産 |
| 中央高地 | 2010年 | 自然遺産 |
スリランカでおすすめの世界遺産8選
天空の要塞「シギリヤロック」
シギリヤロックは、スリランカの中央部に位置する高さ約180メートルの一枚岩で、5世紀に建設された天空の宮殿跡が残る世界遺産です。この要塞は、父王を殺害して王位を奪った「狂気の王」カッシャパによって建造されました。カッシャパは、異母弟モッガラーナの復讐を恐れ、難攻不落の要塞としてこの岩山の上に宮殿を築きました。しかし、わずか11年後にモッガラーナの軍に敗れ、カッシャパは自害しました。現在、シギリヤロックは1000段以上の階段を登る人気の観光地となっており、頂上からの眺望や中腹の「シギリヤ・レディ」と呼ばれる古代フレスコ画、幾何学的な水中庭園など、多くの見どころがあります。岩肌に眠る仏の微笑み「ダンブッラ石窟寺院」
ダンブッラ石窟寺院は、スリランカ中部に位置する世界遺産で、紀元前3世紀にまで遡る歴史を持つ仏教寺院です。高さ150メートルの巨大な岩山に5つの洞窟が掘られ、153体の仏像と2,100平方メートルに及ぶ壁画が保存されています。最も有名な第1窟には、全長14メートルの涅槃仏が横たわっており、その足の裏が赤く塗られているのが特徴です。第2窟は最大規模で、壁や天井一面に描かれた仏画やスリランカの歴史画が圧巻です。また、岩山の頂上付近にもかかわらず、天井からは絶えず水滴が落ち、これが「ダンブッラ」(水の湧き出る岩の意味)の名の由来となっています。この聖なる水は儀式に使用され、寺院の神秘的な雰囲気を醸し出しています。仏陀の聖遺物を守る神秘の寺院「キャンディ仏歯寺」
キャンディの仏歯寺は、スリランカを代表する仏教寺院であり、仏陀の歯が安置されている聖地です。紀元前543年に仏陀が火葬された際、その歯がスリランカに運ばれ、以来王権の象徴として大切に守られてきました。キャンディ湖のほとりに建つこの寺院は、1998年に爆破されましたが、その後再建され、現在も多くの参拝客で賑わっています。寺院内では、仏教徒の熱心な祈りの儀式「プージャ」が行われ、神秘的な雰囲気に包まれています。また、寺院の敷地内には、シンハラ建築の八角堂や、ペラヘラ祭に関する展示館もあり、スリランカの仏教文化と歴史を深く感じることができます。2300年の歴史が息づく聖地「アヌラーダブラ」
アヌラーダプラは、スリランカ最古の王朝の都であり、2300年以上の歴史を持つ仏教の聖地です。紀元前3世紀にインドから仏教が伝来し、その際に持ち込まれた菩提樹の分け木が今も生き続けており、スリランカの仏教徒にとって特別な場所となっています。この地には、世界最古の菩提樹とされるスリー・マハー菩提樹や、ピラミッドに次ぐ世界第3位の大きさを誇るレンガ造りの遺跡ジェタワナラーマ・ダーガバなど、数々の重要な仏教遺跡が残されています。1982年にユネスコ世界遺産に登録され、現在も多くの巡礼者や観光客が訪れる生きた聖地として、スリランカの豊かな仏教文化と歴史を体感できる貴重な場所となっています。失われた王都の栄華「ポロンナルワ」
ポロンナルワは、11世紀から13世紀にかけてスリランカの首都として栄えた古都で、1982年にユネスコ世界遺産に登録されました。インドのチョーラ王朝の侵略によりアヌラーダプラを追われたシンハラ王朝が、この地に新たな都を築きました。特に12世紀のパラークラマ・バーフ1世の治世下で最盛期を迎え、巨大な灌漑用貯水池や城壁、数々の仏教寺院が建設されました。ガル・ヴィハーラにある巨岩に刻まれた三体の仏像は、仏教美術の傑作として知られています。13世紀に廃都となった後、ジャングルに埋もれていましたが、19世紀から発掘が始まり、現在ではスリランカを代表する美しい古都として多くの観光客を魅了しています。植民地時代にタイムスリップ「ゴール旧市街」
ゴール旧市街は、16世紀から20世紀半ばまでポルトガル、オランダ、イギリスの植民地支配を経験した、スリランカ南部の要塞都市です。1988年にユネスコ世界遺産に登録された城塞都市は、大航海時代の雰囲気を今も漂わせています。突き出た岬に位置するゴールは、かつて「海のシルクロード」の中継地点として繁栄し、ヨーロッパと南アジアの建築様式が融合した独特の景観を形成しています。旧市街には、灯台、時計台、教会、モスク、白亜のコロニアル建築などが集まり、石畳の通りを歩けば、まるで時間旅行をしているかのような体験ができます。また、ヨーロッパ人オーナーのカフェや雑貨屋、植民地時代の骨董品店なども点在し、エキゾチックな雰囲気を楽しめる人気の観光地となっています。手つかずの熱帯雨林「シンハラジャ森林保護区」
シンハラジャ森林保護区は、スリランカ南西部に位置する貴重な熱帯雨林で、1988年にユネスコ世界自然遺産に登録されました。「ライオンの王国」を意味するこの保護区は、東西21km、南北最大7kmの比較的小規模な面積ながら、生物多様性の宝庫として知られています。年間降雨量3,000~5,000mmの湿潤な環境下で、スリランカ固有の植物830種のうち500種が生息し、哺乳類、鳥類、魚類、両生類、蝶など83種の固有動物が確認されています。特筆すべきは、スリランカに生息する26種の固有鳥類のうち20種がこの保護区内で観察できることです。訪問の際は、ヒルが多いため長ズボンや白い靴下など足元の保護が必要で、専門ガイド付きのツアーが推奨されています。
























