アドベンチャーとラグジュアリーを一度に楽しめ、何千年にも及ぶ文化と近代的な設備や体験がある中東。 アジアと西洋の文化が融合する、人気のトルコはもちろん、巨大ショ…
ヨルダンのおすすめ観光スポット10選!定番から穴場まで紹介
ヨルダンは、古代文明の遺跡と壮大な自然が織りなす魅力的な国です。世界遺産のペトラ遺跡や、塩分濃度が高く体が浮く不思議な死海など、他では体験できない観光スポットが数多く存在します。また、砂漠地帯のワディ・ラムでは、雄大な景色と星空観賞が楽しめ、首都アンマンでは古代と現代が融合した街並みを堪能できます。さらに、ローマ時代の遺跡が残るジェラシュや、聖書の舞台となったネボ山など、歴史や宗教に触れる機会も豊富です。ヨルダンは比較的安全で、人々も温かく、中東旅行の入門としても人気があります。そこで今回はそんなヨルダンのおすすめ観光スポットをご紹介します。
2024年08月29日更新
ヨルダンの魅力とは?
ヨルダンの魅力は、その豊かな歴史遺産と多様な自然景観にあります。世界遺産のペトラ遺跡は、岩山に彫られた壮大な建造物群で、古代ナバテア王国の繁栄を今に伝えています。死海では、高い塩分濃度により体が浮く不思議な体験ができ、その泥には美容効果があるとされています。また、ワディ・ラム保護区では、赤い砂漠と奇岩群が織りなす絶景を楽しめ、4WDやラクダでの砂漠ツアーも人気です。さらに、ジェラシュのローマ遺跡やマダバのモザイク画など、様々な時代の歴史的遺産が点在しています。ヨルダンは比較的治安が良く、イスラム圏の中でも戒律が緩やかなため、観光客にとって訪れやすい国としても知られています。ヨルダンの基本情報
項目 | 情報 |
---|---|
正式名称 | ヨルダン・ハシミテ王国 |
面積 | 89,342平方キロメートル |
人口 | 約1,030万人 |
首都 | アンマン |
時差 | 日本より-7時間 |
フライト時間 | 約13〜15時間(経由便) |
公用語 | アラビア語 |
通貨 | ヨルダン・ディナール (JOD) |
物価 | 日本とほぼ同じかやや高め |
電源プラグ | Cタイプ、Dタイプ、Fタイプ、Gタイプ |
ヨルダンへのアクセス方法・行き方
ヨルダンへのアクセスは主に空路となります。日本からの直行便はないため、中東やヨーロッパの主要都市を経由する必要があります。一般的な経由地としては、ドバイ、ドーハ、イスタンブールなどがあります。所要時間は経由地によって異なりますが、中東経由で約14〜16時間、ヨーロッパ経由で約17時間程度です。ヨルダンの主要な国際空港はアンマン近郊のクイーン・アリア国際空港で、ここから首都アンマンへは空港バスやタクシーで移動できます。入国時には6ヶ月以上の有効期限があるパスポートが必要で、到着時に30日間の滞在ビザが発給されます。渡航前には最新の安全情報を確認し、必要に応じて適切な準備を行うことが重要です。ヨルダンの人気の観光エリア
ヨルダンの主要な観光エリアには、首都アンマン、ペトラ、死海、ワディ・ラム、アカバなどがあります。アンマンは古代ローマ劇場や城塞など歴史的建造物が点在する都市で、現代的な側面も併せ持っています。ペトラは世界遺産に登録された古代都市遺跡で、岩山を彫り抜いた建造物群が有名です。死海は世界で最も標高の低い場所にある塩湖で、浮遊体験やミネラル豊富な泥パックが楽しめます。ワディ・ラムは赤い砂漠と奇岩群が広がる保護地域で、4WDツアーやラクダ乗りが人気です。紅海に面したアカバはビーチリゾートとして知られ、ダイビングやシュノーケリングが楽しめます。これらの多様な観光エリアが、ヨルダンの魅力を形作っています。ヨルダンのおすすめ観光スポット10選
古代文明の息吹を感じる「ペトラ遺跡」
ペトラ遺跡は、ヨルダン南部に位置する古代都市遺跡で、その壮大な建造物群と歴史的重要性から1985年にユネスコ世界遺産に登録されました。紀元前1世紀頃から栄えたこの都市は、ナバテア人によって建設され、メソポタミア、エジプト、ギリシャ、インダスなどの古代文明を結ぶ交易の要衝として繁栄しました。岩山を彫り抜いて造られた建造物群は、その驚異的な技術と芸術性で知られ、特に「エル・カズネ」と呼ばれる宝物殿は、バラ色に輝く岩肌と精緻な彫刻で訪れる人々を魅了しています。ペトラの魅力は、古代文明の息吹を感じさせる遺跡群だけでなく、砂漠の中に突如として現れる幻想的な景観にもあり、訪れる人々に忘れられない体験を提供しています。紅海リゾートを満喫する「アカバ」
アカバは、ヨルダン唯一の海の玄関口として知られる港湾都市で、紅海に面した人気のリゾート地です。温暖な気候と透明度の高い海水に恵まれ、年間を通してビーチやマリンアクティビティを楽しむことができます。特に、シュノーケリングやダイビングが人気で、カラフルな熱帯魚や美しいサンゴ礁を観察できます。また、アカバは歴史的にも重要な地域で、12世紀に建てられたアカバ城や、アラブ反乱の象徴であるアラブ反乱旗など、興味深い観光スポットも点在しています。さらに、アカバはヨルダン、イスラエル、エジプト、サウジアラビアの4カ国が隣接する戦略的な位置にあり、国際的な雰囲気も味わえる魅力的な都市です。壮大な砂漠景観に圧倒される「ワディ・ラム保護区」
ワディ・ラム保護区は、ヨルダン南部のサウジアラビア国境近くに位置する74,000ヘクタールの広大な砂漠地帯で、2011年にユネスコ世界複合遺産に登録されました。「月の谷」とも呼ばれるこの地域は、赤茶色の砂漠、奇岩、渓谷、自然に形成された岩のアーチなど、壮大で多様な砂漠景観が特徴です。約1万2000年にわたる人類の活動の痕跡が残されており、岩壁には約2万5000の彫刻と約2万の碑文が描かれ、人間の思考の発展と文字の起源を示す貴重な考古学的資料となっています。また、「アラビアのロレンス」や「オデッセイ」など、多くの映画のロケ地としても有名で、現在は遊牧民族のベドウィンが管理し、ラクダやジープでの砂漠ツアーや星空観賞など、独特の体験を提供しています。不思議な浮遊体験ができる「死海」
死海は、ヨルダンとイスラエルの国境に位置する塩湖で、世界で最も標高の低い場所として知られています。その最大の魅力は、誰でも簡単に浮くことができる不思議な浮遊体験です。死海の塩分濃度は一般的な海水の約10倍で、コップに死海の水をすくると、その1/3が塩分という驚異的な濃度です。この高濃度の塩分により、体が自然と浮き上がり、まるで空中に浮いているような感覚を味わえます。死海での浮遊体験を楽しむには、ホテルのプライベートビーチを利用するのが一般的で、シャワー設備も整っています。また、死海の泥には美容効果があるとされ、多くの観光客が泥パックを楽しんでいます。ベストシーズンは2月後半から3月、または10月から11月で、夏の猛暑を避けるのがおすすめです。天然温泉で癒しのひとときを「マイン温泉」
マイン温泉(ハママート・マイン)は、アンマンから約58km、マダバ/死海から約37kmに位置する天然温泉リゾートです。地下から湧き出る63もの温泉源を有し、その温泉水はpH値9.0の低張性アルカリ性冷鉱泉の性質を持っています。施設内には巨大な滝があり、温泉浴と共に迫力ある景観を楽しむことができます。ミネラル豊富な温泉水は肌に潤いを与え、体の芯まで温まる効果があるとされています。半日ツアーなどで訪れることができ、ストレス解消や癒しの時間を過ごすのに最適です。ヨルダンの寒い冬季には特に人気があり、訪れる人々に温泉文化を体験する貴重な機会を提供しています。手つかずの自然を堪能する「ダナ自然保護区」
ダナ自然保護区は、ヨルダン西部に位置する同国最大の自然保護区で、驚異的な美しさと豊かな生物多様性を誇ります。この保護区は、ヨルダンの4つの異なる生物地理学区(地中海、イラン・トゥラニア、サハロ・アラビア、スーダン)を包括する国内唯一の場所であり、ヨーロッパ、アフリカ、アジアの種が共存する稀有な環境です。標高差1500メートル以上の大地溝帯を擁し、合計800種の植物と449種の動物が記録されており、そのうちサンドキャット、シリアオオカミ、ヒメチョウゲンボウ、トゲオオオトカゲなど25種が絶滅の危機に瀕しています。ダナ村を起点とするトレイルでは、段々畑や地元の工芸品工房を通過しながら、オスマン・トルコ時代の建築物や豊かな歴史を学ぶことができます。この保護区は、トレッキング愛好家にとっても魅力的な場所であり、季節によって表情を変える風景や、希少な野生動物との出会いが楽しめます。聖書の世界を垣間見る「ネボ山」
ネボ山は、ヨルダン西部に位置する標高802メートルの山で、聖書に登場する重要な場所として知られています。旧約聖書によると、この山頂は預言者モーセが約束の地を望見し、その生涯を終えた地とされています。山頂からは、死海、ヨルダン川渓谷、そしてイスラエルの聖地の全景を一望することができ、晴れた日にはエルサレムまで見渡すことができます。現在、ネボ山にはフランシスコ会が管理する記念教会が建てられており、古代のモザイク画や考古学的遺物が展示されています。また、山頂には蛇が巻き付いた十字架のモニュメントが設置され、モーセの奇跡を象徴しています。ネボ山は、聖書の世界を体感できる貴重な場所として、多くの巡礼者や観光客を魅了し続けています。首都の歴史を見守る「アンマン城塞」
アンマン城塞(シタデル)は、ヨルダンの首都アンマンの中心部に位置する重要な歴史的遺跡です。紀元前6000年頃の新石器時代から人々が居住していた証拠が見つかっており、世界で最も長く継続的に人が住んでいた場所の1つとされています。城塞内には、ローマ時代のヘラクレス神殿、ビザンチン時代の教会跡、ウマイヤ朝の宮殿など、様々な時代の建造物が残されています。標高850メートルの丘の上に位置し、アンマンの街を一望できる絶景スポットとしても人気があります。アンマン城塞は、古代から現代に至るまでの首都の歴史を静かに見守り続けている、ヨルダンの歴史と文化を象徴する重要な観光地となっています。ローマ帝国の栄華を偲ぶ「ジェラシュ遺跡」
ジェラシュ遺跡は、ヨルダン北部に位置する古代ローマ都市の遺跡で、「中東のポンペイ」とも呼ばれる保存状態の良好な遺跡群です。紀元前4世紀にアレキサンダー大王によって設立され、1世紀から3世紀にかけてローマ帝国の支配下で最盛期を迎えました。遺跡内には、ハドリアヌスの凱旋門、列柱道路、オーバルプラザ、南劇場、ゼウス神殿、アルテミス神殿など、壮大な建造物が残されています。特筆すべきは、アルテミス神殿の耐震構造で、749年の大地震でも崩壊を免れました。ジェラシュ遺跡は、古代ローマの都市計画や建築技術を今に伝える貴重な遺産として、多くの観光客を魅了しています。十字軍の面影が残る「アジュルン城」
アジュルン城は、ヨルダン北西部の都市アジュルンにある12世紀末に建造された城塞跡です。十字軍への防備のために、アイユーブ朝の創始者サラディンの甥によって建設されました。市街を見下ろす丘の上に位置し、ヨルダン渓谷の壮大な眺望を楽しむことができます。1184年にイッズッディーン・ウサーマ・ムンギッドにより建設が始まり、その後13世紀にモンゴル軍の侵略で破壊されましたが、マムルーク朝第5代スルターン、バイバルスにより修復されました。カラートアジュルンまたはカラートアルラバドとしても知られるこの城は、ヨルダンを代表する中世アラブの軍事建築の一つとして、何世紀もの間、十字軍の侵攻や自然災害を経験しながら今日まで残されています。ヨルダン観光に必要な日数
ヨルダン観光に必要な日数は、主要な観光地を巡るには最低3泊4日から1週間程度が理想的です。ペトラ遺跡には1〜2日、死海には半日から1日、ワディ・ラムには1日程度を割り当てるのが一般的です。首都アンマンの観光にも1日ほど必要です。より充実した旅程を組むなら、ジェラシュのローマ遺跡やマダバ、ネボ山なども含めて8日間程度が推奨されます。ただし、個人の興味や旅行スタイルによって必要な日数は変わってきます。例えば、ペトラ遺跡をじっくり堪能したい場合は、前泊して朝一から観光するなど、柔軟な計画を立てることが大切です。また、移動時間も考慮に入れる必要があり、アンマンからペトラまでは車で約3時間半かかります。ヨルダンの魅力を十分に楽しむためには、余裕を持ったスケジュールを組むことをおすすめします。ヨルダン旅行費用の目安は3泊4日で約16万円、7泊8日で約23万円
ヨルダン旅行費用の一覧表。2泊3日~4泊5日まで一覧でチェック
項目 | 3泊4日 | 5泊6日 | 7泊8日 |
---|---|---|---|
往復航空券 | ¥100,000 | ¥100,000 | ¥100,000 |
宿泊代 | ¥30,000 | ¥50,000 | ¥70,000 |
食費代 | ¥15,000 | ¥25,000 | ¥35,000 |
Wi-Fi・通信費 | ¥5,000 | ¥7,000 | ¥10,000 |
お土産代 | ¥10,000 | ¥15,000 | ¥20,000 |
合計 | ¥160,000 | ¥204,000 | ¥235,000 |
ヨルダン観光のベストシーズン
ヨルダン観光のベストシーズンは、気候が穏やかで過ごしやすい春(3月~5月)と秋(10月~11月)です。この時期は気温が15°C~25°Cと快適で、野花が咲き誇る美しい風景を楽しむことができます。特に春は砂漠一面に花が咲き乱れ、アウトドアアクティビティや観光に最適な季節となります。夏(6月~8月)は気温が35°Cを超える猛暑となり、特にペトラ遺跡やワディ・ラム砂漠では40°C近くまで上がるため、熱中症の危険があります。冬(12月~2月)は寒さが厳しく、時には雪が降ることもあるため、観光には適していません。ただし、死海は冬でも比較的温暖で、泳ぐことができる日が多いです。ヨルダンは年間を通して観光可能ですが、快適に過ごせる春と秋がベストシーズンと言えるでしょう。月 | 平均気温 (℃) | 降水量 (mm) |
---|---|---|
1月 | 10 – 15 | 30 |
2月 | 11 – 16 | 25 |
3月 | 13 – 18 | 20 |
4月 | 15 – 22 | 10 |
5月 | 18 – 26 | 5 |
6月 | 22 – 30 | 0 |
7月 | 25 – 33 | 0 |
8月 | 26 – 34 | 0 |
9月 | 24 – 32 | 0 |
10月 | 20 – 28 | 5 |
11月 | 15 – 22 | 15 |
12月 | 11 – 17 | 25 |
ヨルダン観光のモデルコース
ヨルダン観光の2泊3日の観光モデルコースを以下に提案します。このコースでは、ヨルダンの主要な観光地であるペトラ遺跡、ワディ・ラム、死海を巡ります。1日目:ペトラ遺跡
時間 | スポット名 | 楽しむこと |
---|---|---|
6:00-12:00 | ペトラ遺跡 | シークの散策、エル・ハズネの見学、ロイヤルトゥームの探索 |
12:00-13:00 | ペトラ内のレストラン | ヨルダン料理のランチ |
13:00-17:00 | ペトラ遺跡 | モナステリーへのトレッキング、ペトラの全景を楽しむ |
20:00-22:00 | ペトラ・バイ・ナイト | キャンドルに照らされた幻想的なペトラの夜景を楽しむ |
2日目:ワディ・ラム
時間 | スポット名 | 楽しむこと |
---|---|---|
9:00-12:00 | ワディ・ラム砂漠 | 4WDジープツアー、砂漠の絶景を楽しむ |
12:00-13:00 | ベドウィンキャンプ | 伝統的なベドウィン料理のランチ |
13:00-16:00 | ワディ・ラム砂漠 | ラクダ乗り体験、砂丘散策 |
16:00-18:00 | ワディ・ラム砂漠 | サンセット鑑賞 |
18:00- | ベドウィンキャンプ | 星空観察、ベドウィン音楽を楽しむ |
3日目:死海
時間 | スポット名 | 楽しむこと |
---|---|---|
9:00-11:00 | 死海 | 死海で浮遊体験、泥パック |
11:00-13:00 | 死海リゾートホテル | スパトリートメント、リラックス |
13:00-14:00 | 死海リゾートホテル | ヨルダン料理のランチ |
14:00-16:00 | 死海博物館 | 死海の歴史と生態系について学ぶ |
16:00-18:00 | 死海 | サンセット鑑賞、最後の浮遊体験 |
このモデルコースでは、ヨルダンの主要な観光地を効率的に巡りながら、各地の特徴的な体験を楽しむことができます。