ベトナムは地域によって気候が大きく異なるため、旅行のベストシーズンは訪れる都市によって変わってきます。一般的に北部は11月から4月、中部は2月から8月、南部は1…

ベトナムの世界遺産は8カ所!絶対に見ておきたい有名な世界遺産を厳選して紹介
ベトナムには、豊かな自然と深い歴史を反映した8つの世界遺産があります。これらの遺産は、国の文化的・自然的多様性を象徴し、世界中の観光客を魅了しています。ハロン湾の絶景や古都ホイアンの風情ある街並み、フエの歴史的建造物群など、それぞれが独自の魅力を持っています。本記事では、ベトナムを訪れる際に絶対に見逃せない世界遺産を厳選してご紹介します。美しい景観、歴史的価値、文化的重要性を兼ね備えたこれらの遺産は、ベトナムの魅力を存分に体験できる貴重な機会となるでしょう。
2024年07月31日更新
ベトナムの世界遺産は全部で8カ所登録されている!
ベトナムには現在、8つの世界遺産が登録されています。これらは文化遺産5件、自然遺産2件、複合遺産1件で構成されています。具体的には、フエの建造物群(1993年)、ハロン湾(1994年)、古都ホイアン(1999年)、ミーソン聖域(1999年)、フォンニャ-ケバン国立公園(2003年)、ハノイ-タンロン王城遺跡中心地区(2010年)、ホー王朝の城塞(2011年)、そしてチャン・アン複合景観(2014年)が世界遺産として認定されています。これらの遺産は、ベトナムの豊かな歴史、文化、そして自然の多様性を反映しており、国内外の観光客を魅了し続けています。ベトナムの世界遺産一覧表
| 世界遺産登録名 | 登録年 | 種別 |
|---|---|---|
| ハロン湾 | 1994 | 自然遺産 |
| ホイアンの古代都市 | 1999 | 文化遺産 |
| ミーソンの聖域 | 1999 | 文化遺産 |
| フエの古代都 | 1993 | 文化遺産 |
| フォンニャ・ケバン国立公園 | 2003 | 自然遺産 |
| サパの文化景観 | 2001 | 文化遺産 |
| バイディン寺 | 2014 | 文化遺産 |
| チャン・アンの景観 | 2014 | 複合遺産 |
ベトナムでおすすめの世界遺産8選
神秘的な美しさを堪能する「ハロン湾」
ハロン湾は、ベトナム北部に位置する世界自然遺産で、約3000の島々と奇岩が点在する神秘的な景観で知られています。湾内には数々の鍾乳洞が存在し、その中でも特に人気なのがスンソット洞窟です。この洞窟は、ハロン湾最大の鍾乳洞であり、内部には美しい鍾乳石や奇岩が点在し、ライトアップされた幻想的な雰囲気が訪れる人々を魅了します。また、ティエンカインソン洞窟は、自然光との反射が美しく、人工的な光を必要としない独特の魅力があります。ハロン湾の観光では、クルージングや洞窟探検、カヤックなど多様なアクティビティを楽しむことができ、「海の桂林」と呼ばれる水墨画のような風景を堪能できます。歴史と文化が息づく「ホイアンの古代都市」
ホイアンの古代都市は、16世紀から19世紀にかけて国際貿易港として栄えた歴史的な街並みを今に残す、ベトナムを代表する世界文化遺産です。トゥーボン川沿いに広がる東西約900m、南北約300mの保存地区には、約400棟の歴史的建造物が残されており、1999年にユネスコ世界遺産に登録されました。街の象徴である来遠橋(日本橋)をはじめ、中国、日本、ベトナムの建築様式が融合した古民家や寺院が立ち並び、昔ながらの生活を営む人々の姿と相まって、タイムスリップしたかのような独特の雰囲気を醸し出しています。特に夜になると、色とりどりのランタンに彩られた旧市街は幻想的な景色に変貌し、訪れる人々を魅了します。古代の宗教遺跡が残る「ミーソンの聖域」
ミーソン聖域は、ベトナム中部に位置する古代チャンパ王国の宗教的中心地として知られる世界遺産です。4世紀から14世紀にかけて建設されたこの遺跡群は、ヒンドゥー教の神々を祀る70以上の寺院や祠堂で構成されていました。特筆すべきは、チャンパ王国独自の高度な建築技術で、セメントや漆喰を使わずに煉瓦を隙間なく積み上げる手法は、現代の科学でも解明できないロストテクノロジーとして注目されています。ミーソン遺跡では、8世紀から14世紀にかけての6つの建築様式を観察でき、古代チャム文明の宗教観や文化的価値を垣間見ることができます。周囲の豊かな自然と調和した遺跡群は、神秘的な雰囲気を醸し出し、訪れる人々を古代の世界へと誘います。古の都の壮大な遺産「フエの古代都」
フエの建造物群は、ベトナム最後の王朝であるグエン朝の都として栄えた古都フエに残る歴史的建造物群で、1993年にベトナムで最初に世界遺産に登録されました。フォン川を挟んで旧市街と新市街に分かれる街の中心には、中国の紫禁城を模して造られたとされる壮麗な王宮があります。グエン朝の栄華を物語る王宮や離宮、歴代皇帝の帝陵など、個性豊かな建造物が点在し、古きよき時代の情緒が今も漂っています。特筆すべきは、雨や台風の多いベトナム中南部の風土にもかかわらず、乾燥地帯の中国北方の建築様式を受容しながら、独自の陰影感やリズムを重視したデザインを発展させた点です。フエの建造物群は、ベトナムの伝統と格式、そして文化が香る貴重な歴史遺産として、今も多くの観光客を魅了し続けています。自然の驚異を体感する「フォンニャ・ケバン国立公園」
フォンニャ・ケバン国立公園は、ベトナムのクアンビン省に位置する世界自然遺産で、4億年以上前に形成されたアジア最古かつ世界最大級の洞窟群を擁しています。公園内には約300の洞窟があり、その総延長は未だ完全には解明されていません。特筆すべきは、全長7,729mに及ぶフォンニャ洞窟で、その規模と美しさから最高の評価を得ています。2019年には、ティエンドゥオン洞窟が「アジアで最もユニークで壮大な鍾乳石と石筍を有する洞窟」としてアジア・ブック・オブ・レコードに認定されました。観光客は15人乗りの舟で洞窟内を1.5km進み、途中で下船して洞内を歩くことができ、心に残る壮大な自然の驚異を体験できます。伝統と風景が織りなす「サパの文化景観」
サパは、ベトナム北部に位置する魅力的な高原の町で、壮大な山岳風景と豊かな少数民族文化が融合した独特の文化景観を誇ります。ファンシパン山を背景に広がる美しい棚田は、サパの象徴的な景観として世界中の旅行者を魅了しています。この地域には、モン族、ゼイ族、タイ族など多様な少数民族が暮らし、彼らの伝統的な生活様式や手工芸品が今も色濃く残っています。サパでは、トレッキングを通じて壮大な自然を体験したり、地元の料理教室に参加して民族料理を学んだり、少数民族の村を訪れて彼らの文化に触れたりすることができます。この独特の文化的多様性と自然の調和が、サパを訪れる人々に忘れがたい体験を提供しています。荘厳な宗教建築「バイディン寺」
バイディン寺は、ニンビン省に位置するベトナム最大規模の仏教寺院複合体です。2010年に完成したこの寺院は、700ヘクタールもの広大な敷地に建てられ、東南アジア最大の仏教寺院として知られています。伝統的なベトナム建築様式を取り入れた荘厳な建物群は、不死鳥の尾のような湾曲した屋根や精巧な彫刻で装飾され、まるで宗教建築の見本市のような印象を与えます。寺院内部には、ベトナムの伝統工芸村の職人たちによる作品が飾られ、文化的な価値も高いとされています。バイディン寺は、その規模と美しさから「陸のハロン湾」とも呼ばれ、仏教信仰の中心地としてだけでなく、重要な観光地としても注目を集めています。美しい自然景観と歴史が融合した「チャン・アンの景観」
チャン・アンの景観関連遺産は、ベトナムのニンビン省に位置する東南アジア初の複合遺産です。2014年に世界遺産に登録されたこの地域は、先史時代の岩陰遺跡から古都ホアルーに至る人類活動の痕跡と、紅河デルタ南部のカルスト地形が織りなす自然美が高く評価されています。チャン・アン複合景観には、500以上の洞窟と30以上の谷が存在し、石灰岩の奇岩が連なる「陸のハロン湾」とも呼ばれる絶景が広がっています。また、自然を利用したチャン祠などの寺院や、古都ホアルーを含む文化的・歴史的価値の高い遺跡群も含まれており、自然と文化が見事に融合した独特の景観を形成しています。
























