インドネシアは美しいビーチや豊かな文化で知られ、多くの日本人観光客に人気のある旅行先です。しかし、旅行を計画する際には、その国の物価について知ることが重要です。…

インドネシアの世界遺産は9カ所!絶対に見ておきたい有名な世界遺産を厳選して紹介
インドネシアは、豊かな自然と独特の文化で知られる国であり、その魅力は9つの世界遺産にも反映されています。これらの遺産は、インドネシアの多様性を象徴するような見応えのあるものばかりです。古代の仏教寺院から、希少な動植物が生息する国立公園まで、インドネシアの世界遺産は幅広い分野にわたっています。本記事では、これらの世界遺産の中から、特に注目すべき遺産を厳選してご紹介します。インドネシアの歴史、文化、自然を深く理解するための重要なスポットとなるこれらの遺産は、訪れる人々に新たな発見と感動をもたらすことでしょう。
2024年07月30日更新
インドネシアの世界遺産は全部で9カ所登録されている!
インドネシアには現在、9つの世界遺産が登録されています。これらは文化遺産5件、自然遺産4件から構成されており、国の豊かな歴史と生物多様性を反映しています。文化遺産には、ボロブドゥール寺院遺跡群、プランバナン寺院群、バリ州の文化的景観などが含まれます。自然遺産では、コモド国立公園、スマトラの熱帯雨林遺産、ウジュン・クロン国立公園などが挙げられます。これらの遺産は、インドネシアの多様な地理と文化的背景を示しており、古代の仏教・ヒンドゥー教遺跡から、固有の動植物が生息する国立公園まで、幅広い価値を持つ場所が選ばれています。インドネシアの世界遺産一覧表
| 世界遺産登録名 | 登録年 | 種別 |
|---|---|---|
| ボロブドゥール寺院遺跡群 | 1991年 | 文化遺産 |
| プランバナン寺院群 | 1991年 | 文化遺産 |
| サンギラン初期人類遺跡 | 1996年 | 文化遺産 |
| ウジュン・クロン国立公園 | 1991年 | 自然遺産 |
| コモド国立公園 | 1991年 | 自然遺産 |
| ロレンツ国立公園 | 1999年 | 自然遺産 |
| バリ州の文化的景観:バリ・ヒンドゥー哲学「トリ・ヒタ・カラナ」を表すスバックの水利システム | 2012年 | 文化遺産 |
| スマトラの熱帯雨林遺産 | 2004年 | 自然遺産 |
| オマ湾の歴史的遺跡群 | 2021年 | 文化遺産 |
インドネシアでおすすめの世界遺産9選
壮大な仏教遺跡が魅了する「ボロブドゥール寺院遺跡群」
ボロブドゥール寺院遺跡群は、インドネシア・ジャワ島中部に位置する世界最大級の仏教遺跡で、その壮大さと精緻な造りで訪れる人々を魅了し続けています。8世紀後半から9世紀前半にかけて建立されたこの遺跡は、高さ33メートル、一辺が120メートルの巨大な石造建築物で、仏教の宇宙観を表現しています。2672面にも及ぶ精巧なレリーフと504体の仏像が施された回廊を右回りに登っていくと、頂上には大きなストゥーパ(仏塔)が鎮座しており、周囲の景色を一望できます。1814年に再発見されるまで約1000年もの間ジャングルに埋もれていたという歴史も、この遺跡の神秘性を高めています。1991年にユネスコ世界文化遺産に登録され、現在では世界中から多くの観光客が訪れる人気スポットとなっています。ヒンドゥー教の傑作「プランバナン寺院群」
プランバナン寺院群は、インドネシア・ジャワ島中部に位置する9〜10世紀に建造されたヒンドゥー教寺院群で、1991年にユネスコ世界文化遺産に登録されました。インドネシア最大のヒンドゥー教寺院であるロロ・ジョングラン寺院を中心に、240もの祠堂が並ぶ壮大な建築群です。中央には高さ47mのシヴァ神を祀る主祠堂があり、その左右にブラフマーとヴィシュヌの祠堂が配置されています。寺院の外壁には古代インドの叙事詩『ラーマーヤナ』のレリーフが精緻に彫られており、ヒンドゥー教美術文化を象徴する芸術性の高さが特徴的です。プランバナン寺院群は、仏教遺跡のボロブドゥール寺院と並んでジャワ建築の最高傑作とされ、インドネシアの豊かな歴史と文化を今に伝える貴重な遺産となっています。古代人類の歴史を探る「サンギラン初期人類遺跡」
サンギラン初期人類遺跡は、インドネシアのジャワ島中部に位置し、1996年にユネスコ世界文化遺産に登録された考古学的に極めて重要な場所です。この遺跡では、150万年前から1万年前までの人類の痕跡が発見されており、特にホモ・エレクトス・エレクトス(ジャワ原人)の化石が多数出土しています。1936年の発掘調査以降、50体以上の化石人骨が発見され、世界中で発掘された人類化石の約75%がこの地域で見つかったとされています。サンギラン博物館では、これらの貴重な化石や初期人類の生活を再現した展示を通じて、人類進化の壮大な歴史を学ぶことができます。自然の楽園「ウジュン・クロン国立公園」
ウジュン・クロン国立公園は、1991年にユネスコ世界自然遺産に登録されたインドネシアの貴重な自然保護区です。ジャワ島西部のウジュン・クロン半島、クラカトア火山、および周辺の島々を含む広大な地域に広がっています。この国立公園は、絶滅危惧種であるジャワサイの最後の生息地として知られており、世界でここにしか生息していません。また、野生牛やテナガザルなど、他の希少な動植物も多く生息しており、生物多様性の宝庫となっています。公園内では、貴重な野生動物や植物の観賞が主な見どころとなっており、自然愛好家や研究者にとって重要な場所となっています。ドラゴンが棲む島「コモド国立公園」
コモド国立公園は、インドネシアの小スンダ列島に位置し、1991年にユネスコ世界自然遺産に登録された特異な生態系を持つ地域です。この国立公園は、コモド島、リンチャ島、パダール島を含む複数の島々から構成されており、世界最大のトカゲであるコモドオオトカゲ(通称コモドドラゴン)の唯一の生息地として知られています。体長3メートル、体重100キロを超えるこの巨大爬虫類は、島の生態系の頂点に立つ捕食者で、その存在が国立公園の主要な保護対象となっています。公園内には約2,000頭のコモドドラゴンが生息しており、その希少性から絶滅危惧種に指定されています。また、公園はコモドドラゴン以外にも、多様な海洋生物や美しいピンクビーチなど、独特の自然環境を有しており、生物多様性の保全と観光の両立を図る重要な場所となっています。大自然の宝庫「ロレンツ国立公園」
ロレンツ国立公園は、インドネシアのニューギニア島西部に位置する東南アジア最大の自然保護区で、1999年にユネスコ世界自然遺産に登録されました。岩手県と青森県を合わせた面積に匹敵する広大な敷地内には、5000m級の山脈から低湿地帯、熱帯海洋区まで多様な生態系が広がっています。公園内には極楽鳥やキノボリカンガルーなどの希少動物が生息し、その全種はまだ確認されていません。また、ダニ族を含む9つの先住民族が伝統的な生活を営んでおり、生物多様性と文化的価値の両面で重要な地域となっています。近年、周辺地域での鉱物資源開発の脅威に直面していますが、世界遺産登録によってこの貴重な自然環境の保護が図られています。神秘的な水利システム「バリ州の文化的景観:バリ・ヒンドゥー哲学『トリ・ヒタ・カラナ』を表すスバックの水利システム」
バリ州の文化的景観は、9世紀から続く伝統的な水利システム「スバック」と、バリ・ヒンドゥーの哲学「トリ・ヒタ・カラナ」に基づいて形成された独特の文化遺産です。2012年にユネスコ世界文化遺産に登録されたこの景観は、神と人、人と人、人と自然の調和を重視する「トリ・ヒタ・カラナ」の思想を体現しています。スバックは農民たちの水利組織であり、公平な水の配分を実現するとともに、水の神や稲の神への崇拝と宗教儀礼とも密接に結びついています。この哲学と水利システムによって維持されてきた棚田景観は、バリの文化的アイデンティティを象徴する重要な遺産となっています。豊かな生態系が広がる「スマトラの熱帯雨林遺産」
スマトラの熱帯雨林遺産は、インドネシアのスマトラ島に位置する広大な自然保護区で、2004年にユネスコ世界自然遺産に登録されました。この遺産は、グヌン・ルスル国立公園、ケリンチ・スブラット国立公園、ブキット・バリサン・スラタン国立公園の3つの国立公園から構成されており、世界でも稀に見る豊かな生物多様性を誇っています。約1万種の植物、201種の哺乳類、580種の鳥類が生息し、スマトラオランウータン、スマトラトラ、スマトラサイなどの固有種や絶滅危惧種も含まれています。しかし、密猟や違法伐採、農地拡大などの脅威により、2011年には危機遺産リストに登録され、保全の重要性が高まっています。
























