カンボジアの治安は?危険な場所や知っておきたい準備事項と注意点

カンボジアは美しい遺跡や豊かな文化で知られる人気の観光地ですが、治安面では注意が必要です。近年改善傾向にあるものの、日本と比べると治安は良くありません。特に都市部では観光客をターゲットにしたスリや置き引き、ひったくりなどの軽犯罪が報告されています。外務省は現在、カンボジア全土に対して「レベル1:十分注意してください」の危険情報を発出しています。安全に旅行を楽しむためには、現地の治安状況や注意すべきポイントを事前に把握し、適切な対策を講じることが重要です。この記事では、カンボジアの治安状況や危険な場所、旅行前の準備事項、滞在中の注意点などについて詳しく解説します。

2024年09月13日更新


カンボジアの治安状況

カンボジアの治安状況は、日本と比較すると良くありませんが、近年は改善傾向にあります。外務省は全土を「レベル1:十分注意してください」と評価しています。プノンペンやシェムリアップなどの都市部や観光地では、外国人を狙ったスリ、ひったくり、置き引きなどの軽犯罪が多発しています。特にプノンペンでは日本人被害者も多く、2023年1月から3月の3ヶ月間で8件の犯罪被害が報告されています。一方、シェムリアップは比較的安全とされていますが、観光客が集まる場所では注意が必要です。また、過去の内戦時に持ち込まれた銃器を使用した強盗事件も時折発生しており、日本や他の東南アジア諸国と比べて治安は良くないとされています。

カンボジア旅行前に準備したいポイント

カンボジア旅行の準備には、いくつかの重要なポイントがあります。まず、パスポートの残存有効期間が6ヶ月以上あることを確認し、ビザを取得する必要があります。現金は米ドルが広く使用されているため、事前に用意しておくと便利です。また、気候に適した服装を準備することが重要で、年間を通じて暑い気候のため、半袖や短パンなどの涼しい服装が適しています。さらに、日焼け止めや虫除けスプレーなどの防護用品も必須アイテムです。健康面では、海外旅行保険への加入を検討し、必要な薬を持参することをおすすめします。最後に、貴重品の管理に注意を払い、セキュリティ対策として分散して所持することも大切です。これらの準備を整えることで、より安全で快適なカンボジア旅行を楽しむことができるでしょう。

カンボジアの犯罪の特徴

カンボジアで最も頻繁に発生する犯罪は、スリやひったくり、置き引きなどの軽犯罪です。特に外国人観光客を狙ったケースが多く、プノンペンやシェムリアップなどの観光地で多発しています。ひったくりは、バイクに乗った犯人が歩行者やトゥクトゥクの乗客から貴重品を奪う手口が一般的です。また、いかさま賭博や詐欺なども報告されています。より深刻な犯罪として、銃器を使用した強盗事件も時折発生しており、過去の内戦時代に持ち込まれた武器が使用されることがあります。犯罪の多くは金銭目的であり、抵抗しないことで被害を最小限に抑えられる可能性があります。特に注意が必要な時期として、クリスマスや旧正月前後は犯罪が増加する傾向にあります。

カンボジアでの犯罪対策

カンボジアでの犯罪対策として、いくつかの重要な点があります。まず、夜間の一人歩きは避け、特に繁華街や市場では警戒を怠らないようにしましょう。貴重品は分散して所持し、目立たないように管理することが重要です。また、海外旅行保険への加入は必須で、緊急時の対応に備えることが大切です。さらに、外務省が発行する「安全の手引き」を事前に確認し、緊急連絡先を把握しておくことをおすすめします。犯罪に巻き込まれた場合は、抵抗せずに身の安全を最優先にし、速やかに警察や日本大使館に連絡を取りましょう。最後に、カンボジア政府も犯罪対策に取り組んでおり、日本を含む周辺国との協力を強化していますが、自身の安全は自分で守るという意識を持つことが最も重要です。

カンボジアで治安が悪いとされる要注意エリア・スポット

プノンペン

プノンペンは、カンボジアの首都として多くの観光客が訪れる都市ですが、治安面で注意が必要なエリアがいくつか存在します。特に危険とされるのがリバーサイド地区で、トンレサップ川沿いに位置するこのエリアは夜遊びのスポットとして知られています。多くの観光客が集まることから、ひったくりや強盗などの犯罪が多発しています。また、ナイトマーケットも犯罪率が高いエリアの一つです。夜間は特に注意が必要で、スリや置き引きの被害に遭うリスクが高まります。プノンペン在住者によると、トゥクトゥクでの移動中にスマートフォンを操作していたところ、信号待ちの際にバイクに乗った人物に奪われるという事件も報告されています。安全対策として、夜間の一人歩きを避け、貴重品の管理に十分注意を払うことが重要です。

シェムリアップ

シェムリアップは、アンコールワット遺跡群で有名な観光地であり、カンボジアの中では比較的治安が良いとされています。しかし、観光客が多く集まる場所では依然として注意が必要です。特に危険度が高いエリアとしては、オールドマーケット、パブストリート、アンコールナイトマーケットが挙げられます。これらの場所では、スリやひったくりなどの軽犯罪が頻発しています。特に夜間は酔っ払いも多く、トラブルに巻き込まれる可能性が高まります。また、アンコールワット遺跡周辺でも、物売りの子供たちに囲まれるなど、観光客を狙った軽犯罪に注意が必要です。安全対策として、貴重品の管理に気を付け、夜間の一人歩きを避けることが重要です。

シアヌークビル

シアヌークビルは近年、急速な開発と中国資本の流入により大きく変貌を遂げ、治安状況にも影響が出ています。かつてはバックパッカーに人気のビーチリゾートでしたが、現在は中国語の看板が目立ち、中国系マフィアによる治安悪化が指摘されています。特に、カジノや建設途中で放棄されたビルが多く、環境破壊や治安悪化が懸念されています。麻薬密売、交通事故、人身売買などの問題も報告されており、カンボジア政府も対策に乗り出しています。2023年3月から4月にかけて、5つのオンライン詐欺拠点が摘発され、2,000人以上が逮捕されるなど、治安維持に向けた取り組みが行われています。観光客は中心街や主要ビーチエリアに滞在し、夜間の一人歩きを避けるなど、十分な注意が必要です。

もしカンボジアで犯罪の被害にあってしまった時の対応方法

カンボジアで犯罪被害に遭った場合、まず最寄りの警察署に行き、ポリスレポートを作成することが重要です。警察への緊急通報は117番(英語対応)です。パスポート紛失時はイミグレーションポリス(095-676-747)に連絡します。被害届の受理が困難な場合もあるため、在カンボジア日本国大使館(023-217-161~164)に連絡し、支援を求めることをお勧めします。大使館のホームページには「犯罪被害事例と対策」が掲載されており、参考になります。また、事前に外務省の「安全の手引き」を確認し、緊急連絡先を把握しておくことが大切です。犯罪に巻き込まれた際は、抵抗せず身の安全を最優先にし、速やかに関係機関に連絡を取ることが重要です。

治安情報をチェックしてカンボジア旅行を楽しもう!

カンボジアは基本的に観光客に対してフレンドリーな国ですが、都市部や観光地ではスリや詐欺などの軽犯罪が発生しています。特に首都プノンペンやシェムリアップでは注意が必要です。夜間の一人歩きは避け、バイクやトゥクトゥクを利用する際は、荷物をしっかり管理しましょう。また、未舗装道路での交通事故も頻発しているため、移動時には安全対策を心がけることが大切です。最新の治安情報を確認し、安全な旅を楽しむための準備を怠らないようにしましょう。

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