台湾は豊かな自然、美味しいグルメ、そして多様な文化が魅力の観光地です。旅行に最適なベストシーズンとして多くの人に推奨されるのは、気温が穏やかで天候が安定している…
台湾に世界遺産はあるの!?絶対に見ておきたいおすすめスポットを厳選して紹介
台湾には現在、ユネスコ公式の世界遺産は存在しません。しかし、世界遺産に匹敵する魅力的な観光スポットが数多く存在します。台北101や国立故宮博物院といった近代的な建造物から、九份や龍山寺のような歴史的な名所まで、台湾には多彩な見どころがあります。また、玉山国家公園や太魯閣国家公園などの自然遺産候補地も、その美しさと重要性から注目を集めています。この記事では、台湾を訪れる際に絶対に見逃せない観光スポットを厳選して紹介します。歴史、文化、自然が織りなす台湾の魅力を存分に味わえる場所ばかりです。
2024年08月29日更新
台湾には世界遺産が存在しない?
台湾には現在、正式な世界遺産は存在しません。これは政治的な理由によるものです。世界遺産の登録には、国連の専門機関であるユネスコへの加盟が必要ですが、台湾は国連から国家として承認されていないため、世界遺産条約を締結できない状況にあります。しかし、台湾政府は独自に18の世界遺産候補地を選定しており、これらは世界遺産に匹敵する価値を持つと考えられています。候補地には、玉山国家公園、太魯閣国家公園、阿里山森林鉄道などが含まれており、台湾の豊かな自然や文化遺産を代表する場所となっています。台湾当局は、これらの候補地の調査や広報活動を積極的に行い、世界遺産についての啓発活動も展開しています。台湾の世界遺産候補一覧表
世界遺産登録名 | 種別 |
---|---|
馬祖列島 | 文化遺産 |
金門国家公園 | 文化遺産 |
台南歴史都市 | 文化遺産 |
澎湖列島 | 自然遺産 |
台東遺跡群 | 文化遺産 |
玉山国家公園 | 自然遺産 |
太魯閣国家公園 | 自然遺産 |
雪山山脈 | 自然遺産 |
阿里山山脈 | 自然遺産 |
中央山脈 | 自然遺産 |
蘭嶼 | 自然遺産 |
大甲渓峡谷 | 自然遺産 |
草山生態保護区 | 自然遺産 |
北投温泉 | 文化遺産 |
ランタン祭り | 文化遺産 |
墾丁国家公園 | 自然遺産 |
南湾珊瑚礁 | 自然遺産 |
日月潭 | 自然遺産 |
台湾でおすすめの世界遺産候補5選
鏡のような絶景が広がる「高美湿地」
台中市の清水区に位置する高美湿地は、「台湾のウユニ塩湖」として知られる絶景スポットです。干潮時に湿地に流れ込む海水が作り出す鏡のような水面は、空や夕日を美しく映し出し、まるで宙に浮いているかのような錯覚を生み出します。特に夕暮れ時には、湿地全体がオレンジ色に染まり、息をのむような美しさを見せます。観光客は木製の遊歩道を歩いたり、直接湿地に入って絶景を体験したりすることができます。高美湿地を訪れる際は、干潮時間を確認し、3月から10月のベストシーズンに訪れることをおすすめします。エメラルドの海に浮かぶ楽園「澎湖群島」
澎湖群島は台湾海峡の南東部に位置し、台湾本島から約50キロ離れた場所に浮かぶ64の島々からなる群島です。エメラルドグリーンの透き通った海に囲まれたこの群島は、台湾の隠れた楽園として知られています。年平均気温25度の温暖な気候と美しいビーチは、海水浴やダイビングを楽しむ観光客に人気があります。特に吉貝島の白い砂浜や、七美島にある「双心石滬」と呼ばれる恋愛スポットなど、各島には独自の魅力があります。澎湖群島は、その美しい自然景観と豊かな海洋資源により、「東洋のワイキキ」とも称されるリゾート地として注目を集めています。大自然が生み出した絶景「タロコ峡谷」
タロコ峡谷(太魯閣渓谷)は、台湾随一の絶景スポットとして知られる国立公園です。花蓮県に位置し、約9万2000ヘクタールの広大な面積を誇ります。大理石の断崖絶壁、エメラルドグリーンの清流、そして息を呑むほどの険しい渓谷が、圧倒的なスケールで広がっています。特に人気の絶景ポイントである燕子口では、春から夏にかけて多くのツバメが飛来し、愛らしい姿を見せてくれます。タロコ渓谷は、長い年月をかけて立霧渓(たっきりけい)の激流が岩肌を侵食して形成された、約20kmに渡る断崖が続く神秘的な峡谷です。台北からは特急列車で約2時間半と、日帰り観光も可能な距離にあり、台湾の大自然を体感できる貴重なスポットとなっています。
山間に佇む神秘の湖「日月潭」
日月潭は台湾中部に位置する最大の淡水湖で、その神秘的な美しさから台湾を代表する観光地となっています。海抜約750メートルに位置し、周囲約37キロメートルの湖は2000メートル級の山々に囲まれ、朝夕で異なる表情を見せます。湖の形が太陽(日)と月に似ていることから「日月潭」と名付けられました。湖面は時間帯によって色を変え、霧に覆われた幻想的な朝や、黄金色に輝く夕暮れ時、そして夜の灯火が揺れる神秘的な光景など、様々な表情を楽しむことができます。また、湖畔には玄奘三蔵の霊骨を安置する玄奘寺や、台湾最大の廟である文武廟など、歴史的な建造物も点在しており、自然と文化の融合を体験できる魅力的な観光スポットとなっています。時が止まったかのような山間の町「九份」
九份は台湾北部の新北市瑞芳区に位置する山間の町で、その独特な雰囲気と美しい夜景で知られています。かつて金鉱の町として栄えた九份は、1971年に金鉱が閉山した後、一時は忘れ去られた存在となりましたが、1989年に映画「悲情城市」のロケ地となったことをきっかけに再び脚光を浴びるようになりました。現在、九份は台湾を代表する観光地の一つとして人気を集めています。レトロな雰囲気の茶藝館や喫茶店、みやげ物屋が立ち並ぶ基山街は、観光客で賑わう中心地となっています。特に夕方から夜にかけて、提灯の明かりが灯り始めると、まるで映画の世界に迷い込んだかのような幻想的な雰囲気を味わうことができます。また、九份茶坊や阿妹茶樓といった茶館では、台湾茶を楽しみながら美しい景色を眺めることができ、台湾の茶文化を体験できる貴重な場所となっています。