アドリア海の真珠と称され、アドリア海の紺碧を背景に白壁とオレンジ色の屋根が連なるクロアチアの美しい街「ドゥブロヴニク」。ドゥブロヴニクは、ジブリ作品の「紅の豚」…

クロアチアの世界遺産は10カ所!絶対に見ておきたい有名な世界遺産を厳選して紹介
クロアチアは、豊かな歴史と美しい自然に恵まれた国として知られています。この小さな国には、ユネスコ世界遺産に登録された10カ所もの貴重な遺産があります。中世の城壁に囲まれた美しい旧市街、息をのむような湖群、古代ローマの遺跡など、クロアチアの世界遺産は多様性に富んでいます。これらの遺産は、国の文化的・自然的価値を世界に示すとともに、訪れる人々に忘れられない体験を提供します。本記事では、クロアチアの世界遺産の中から、特に見逃せない有名な遺産を厳選してご紹介します。歴史、建築、自然の魅力が凝縮されたこれらの遺産を通じて、クロアチアの魅力を存分に感じていただけることでしょう。
2024年08月01日更新
クロアチアの世界遺産は全部で10カ所登録されている!
クロアチアには2024年8月現在、10件の世界遺産が登録されています。その内訳は文化遺産が8件、自然遺産が2件となっています。これらの遺産には、ドゥブロヴニク旧市街、スプリットの史跡群とディオクレティアヌス宮殿、プリトヴィッチェ湖群国立公園などが含まれており、古代ローマ時代の遺跡からゴシック、ルネサンス様式の建築物まで、様々な時代の文化と歴史を反映しています。クロアチアの世界遺産は、国の豊かな歴史と文化、そして美しい自然環境を世界に示す重要な存在となっています。クロアチアの世界遺産一覧表
| 世界遺産登録名 | 登録年 | 種別 |
|---|---|---|
| ドゥブロヴニク旧市街 | 1979、1994 | 文化遺産 |
| スプリットの史跡群とディオクレティアヌス宮殿 | 1979 | 文化遺産 |
| プリトヴィッチェ湖群国立公園 | 1979、2000 | 自然遺産 |
| ポレッチ歴史地区のエウフラシウス聖堂建築群 | 1997 | 文化遺産 |
| 古都トロギール | 1997 | 文化遺産 |
| シベニクの聖ヤコブ大聖堂 | 2000 | 文化遺産 |
| カルパチア山脈とヨーロッパ地域の古代及び原生ブナ林 | 2007、2011、2017 | 自然遺産 |
| スタリー・グラード平原 | 2008 | 文化遺産 |
| 中世墓碑ステチュツィの墓所群 | 2016 | 文化遺産 |
| 16-17世紀ヴェネツィア共和国の軍事防衛施設群:スタート・ダ・テッラー西部スタート・ダ・マーレ | 2017 | 文化遺産 |
クロアチアでおすすめの世界遺産10選
アドリア海の真珠「ドゥブロヴニク旧市街」
ドゥブロヴニク旧市街は、その美しさから「アドリア海の真珠」と呼ばれ、1979年にユネスコ世界遺産に登録されました。紺碧のアドリア海を背景に、オレンジ色の屋根が連なる街並みは絵画のような景観を作り出しています。堅固な城壁に囲まれた旧市街は、中世の面影を色濃く残し、大理石の通り、古い薬局、教会、修道院などの歴史的建造物が現代まで守り継がれています。バーナード・ショーが「この世で天国を求めるならドゥブロヴニクへ行かれるがよい」と称賛したように、その美しさは世界中の人々を魅了し続けています。旧市街の魅力を堪能するには、城壁の遊歩道を散策したり、スルジ山からの眺望を楽しんだり、アドリア海のクルーズに参加したりするのがおすすめです。古代ローマの栄光「スプリットの史跡群とディオクレティアヌス宮殿」
スプリットの史跡群とディオクレティアヌス宮殿は、古代ローマの栄光を今に伝える貴重な世界遺産です。3世紀末にローマ皇帝ディオクレティアヌスが引退後の邸宅として建設した宮殿を中心に、中世以降の様々な様式の建築物が融合した独特の都市景観を形成しています。宮殿内には皇帝の私邸跡や地下空間、ユピテル神殿を改築した洗礼室、霊廟を大聖堂に転用した聖ドムニウス大聖堂などが残され、ローマ時代から現代まで人々の生活が途切れることなく続いている稀有な遺跡となっています。1979年に世界遺産に登録されたこの史跡群は、古代ローマの建築技術と後世の多様な文化の融合を体現する、アドリア海沿岸を代表する観光地となっています。自然の奇跡「プリトヴィッチェ湖群国立公園」
プリトヴィッツェ湖群国立公園は、クロアチアの首都ザグレブから南に位置する壮大な自然公園で、1979年にユネスコ世界自然遺産に登録されました。192km²の広大な森林地帯には、16の大小の湖が階段状に連なり、92の滝で結ばれています。これらの湖は、長い年月をかけて川に石灰質が堆積し、自然のダムが形成されたことで生まれました。エメラルドグリーンやコバルトブルーに輝く湖水の色彩は、ミネラルや有機物の含有濃度、日光の角度によって絶えず変化し、周囲の豊かな森林と相まって息をのむような景観を創り出しています。公園内では、野生の熊やオオカミ、希少な鳥類も生息しており、生態系保護のため、園内の移動手段は電動の遊覧船やエコバスが使用されています。ビザンチンの美が息づく「ポレッチ歴史地区のエウフラシウス聖堂建築群」
ポレッチ歴史地区のエウフラシウス聖堂建築群は、クロアチア西部に位置し、1997年にユネスコ世界遺産に登録されました。この建築群は、6世紀に建造された初期キリスト教とビザンチン様式の傑作で、聖堂、アトリウム、洗礼堂、司教宮殿、礼拝堂などから構成されています。特筆すべきは、聖堂内部を飾る最高峰のビザンチンモザイク画で、石やガラス、貝殻、磁器などを用いた精緻な芸術作品が訪れる人々を魅了しています。この建築群は、初期キリスト教からビザンチン、そして近世に至るまでの異なる建築様式と芸術が複合的に融合しており、クロアチアの豊かな文化遺産を象徴する重要な存在となっています。歴史の重みが感じられる「古都トロギール」
古都トロギールは、クロアチア南部のアドリア海に面した小さな島に位置する歴史的な港町で、紀元前4世紀にギリシア人によって植民地として建設されました。約2300年の歴史を持つこの町は、ギリシア、ローマ、ビザンツ、ヴェネツィアなど様々な文化の影響を受け、独特の魅力を醸し出しています。中世の街並みが美しく保存され、ロマネスク様式やルネサンス様式の歴史的建造物が数多く残っており、1997年にユネスコ世界遺産に登録されました。トロギールの歴史的重要性は、7世紀にサロナが破壊された後さらに高まり、その後クロアチア王国、ビザンツ帝国、ハンガリー王国など、様々な大国の支配下に置かれながらも、独自の文化を発展させてきました。ルネサンスの傑作「シベニクの聖ヤコブ大聖堂」
シベニクの聖ヤコブ大聖堂は、クロアチアのシベニク市に位置する世界遺産で、15世紀から16世紀にかけて建造された建築の傑作です。この大聖堂は、レンガや木材を一切使用せず、完全に石造りで建設された世界最大の教会として知られています。ゴシック様式と初期ルネサンス様式が融合した独特の建築様式を持ち、外壁には71もの人物の頭部彫刻が施されています。2000年にユネスコ世界遺産に登録され、その芸術的価値と建築技術の革新性が高く評価されています。大聖堂の内部には、洗礼室の見事な装飾や芸術的価値の高い彫刻が見られ、訪れる人々を魅了し続けています。
























