アメリカの治安は?危険な場所や知っておきたい準備事項と注意点

アメリカは広大な国土を持つ多様な国家であり、治安状況も地域によって大きく異なります。一般的に、大都市や観光地の中心部は比較的安全ですが、一部の地域では犯罪率が高く注意が必要です。旅行者や留学生が被害に遭いやすい犯罪としては、スリ、ひったくり、車上荒らし、薬物関連の犯罪などが挙げられます。安全に滞在するためには、危険エリアを避け、基本的な防犯対策を心がけることが重要です。例えば、人通りの少ない通りや夜間の外出を避ける、貴重品の管理に気をつけるなどの対策が効果的です。この記事では、アメリカの治安状況や注意すべき点、そして安全に楽しむための準備事項について詳しく解説します。

2024年09月19日更新


アメリカの治安状況

アメリカの治安状況は日本と比較すると悪化傾向にあり、2021年のデータではアメリカの凶悪犯罪発生率は10万人あたり392.2件、窃盗犯罪が1,954.4件で、日本の48.6件と304.2件を大きく上回っています。特に銃犯罪の多さが際立ち、殺人事件の発生率は日本の約15倍に達していますが、広大な国土を持つアメリカでは地域ごとに治安状況が異なり、ニューハンプシャー州やメイン州などは比較的良好である一方、テネシー州メンフィスやアラスカ州アンカレッジなどでは治安が悪化しています。

アメリカ旅行前に準備したいポイント

アメリカ旅行を安全に楽しむためには、事前の準備が欠かせません。まず、目的地の法律や文化的慣習を理解し、州ごとに異なる飲酒や喫煙、薬物規制に注意しましょう。また、旅行保険の加入や現地の緊急連絡先の確認も重要です。具体的には、パスポートとビザの確認、貴重品の管理、現地の治安情報収集、スマートフォンのセキュリティ設定、公共交通機関の利用方法、緊急時対応サービスや医療機関の情報を事前に準備することで、より安全で楽しい旅行が実現できます。

アメリカの犯罪の特徴

アメリカの犯罪には、いくつかの特徴的な傾向があります。まず、銃犯罪が多く、犯罪者が銃を所持している可能性が高いため、警察の対応も厳格です。また、黒人やヒスパニックの人々が犯罪の加害者や被害者となる割合が高いという人種間の格差も存在します。さらに、犯罪率は地域によって大きく異なり、特に都市部に犯罪が集中する傾向があります。加えて、薬物関連犯罪が多く、観光客も巻き込まれるリスクがあるため、旅行者はこれらの特徴を理解し、注意を払うことが重要です。

アメリカでの犯罪対策

アメリカでは、銃規制の強化や専門部署の設置を通じて、犯罪対策が進められています。バイデン政権は「銃暴力防止室」を新設し、銃犯罪対策に力を入れていますが、銃規制に関しては都市部と農村部で意見が分かれ、全国的な対策の実施が難しい状況です。効果的な対策としては、警察や教育機関による早期対応、常識に基づく行動の促進、地域ごとの特性に応じた対策、銃規制に関する社会的議論の継続が提案されています。これらの取り組みによって、アメリカ全体の安全性向上が期待されています。

アメリカで治安が悪いとされる要注意エリア・スポット

ロサンゼルス・コンプトン

コンプトンはロサンゼルスの南に位置し、アメリカで最も犯罪率が高い都市の一つとして知られています。この地域ではギャング犯罪が多発し、殺人や窃盗、車上荒らしなどが頻繁に起こります。住民の多くがアフリカ系やヒスパニック系で、貧困率も高いため、社会問題が複雑化しています。2006年の調査では全米で犯罪率がワースト4位とされ、ドラッグや銃の所持も問題となっています。サウス・ロサンゼルス地域全体が治安が悪いため、観光客や外国人は特に注意が必要です。

ロサンゼルス・スキッドロウ

スキッドロウはロサンゼルスのダウンタウンに位置し、アメリカ最大のホームレス人口を抱える地域として知られています。この地区では路上生活者や薬物中毒者が多く、テントや段ボールハウスが立ち並ぶ一方、殺人や強盗、薬物売買などの犯罪が頻発しています。衛生状態が極めて悪く、感染症リスクも高いです。リトルトーキョーに隣接しているため、観光客が誤って立ち入る危険があり、訪れる際は地図を確認し昼間でも十分な注意が必要です。

ラスベガス・ノースストリップ

ラスベガスのノースストリップは、有名なストリップ地区の北側に位置し、観光客に人気のエリアから外れた治安の悪い地域として知られています。ストラトスフィアタワーとダウンタウンの間に位置し、低所得者層が集まりホームレスも多く見られるエリアで、強盗や暴力事件が頻発しています。昼間でも女性一人での歩行は避けるべきとされ、観光客はこの地域を避け、滞在中も安全なエリアで注意を払うことが重要です。

シアトル・パイオニア スクエア

パイオニアスクエアは、シアトルのダウンタウン南部に位置する歴史的な地区ですが、近年は治安の悪化が問題となっています。日中は比較的安全で観光も楽しめますが、夜間はオープンな薬物取引や強盗、暴行事件が発生するため、一人歩きは避けるべきです。また、ホームレスや精神疾患を抱える人々が多く、警察の取り締まりが緩いとされています。観光客は訪問を日中に限定し、夜間はタクシーやライドシェアを利用し、貴重品管理にも十分注意することが重要です。

ニューヨーク・サウスブロンクス

サウスブロンクスは、ニューヨーク市の中でも特に治安が悪いとされる地域で、1970年代から80年代にかけて経済的な衰退とともに犯罪が急増しました。現在でも、麻薬取引や重犯罪が多発し、地元の住民でさえ一部のエリアには近づかないとされるほどの危険地帯です。ヤンキースタジアムがあることで知られていますが、野球観戦以外での訪問は避けるべきです。近年、再開発が進んでいるエリアもありますが、観光客には特に夜間の一人歩きを避け、常に安全な行動を心がけることが推奨されています。試合後は速やかに安全な地域へ移動することが大切です。

もしアメリカで犯罪の被害にあってしまった時の対応方法

アメリカで犯罪被害に遭った際は、迅速かつ適切な対応が重要です。まず、緊急時には911に電話して警察や救急車を要請し、必ず被害届を提出しましょう。これにより公的な記録が作成され、補償や法的手続きの基礎となります。アメリカでは医療費やカウンセリング費、損失賃金などを補償する被害者支援制度が整っており、在留資格に関係なく利用可能です。日本国総領事館への連絡も忘れず、必要な支援や情報提供を受けましょう。

治安情報をチェックしてアメリカ旅行を楽しもう!

アメリカの治安は地域によって大きく異なりますが、全体としては一部の都市や地域で治安が悪化しています。特に暴力犯罪や強盗が多発している都市もあり、旅行者は十分な注意が必要です。渡航前には、訪れる地域の最新の治安情報を確認し、安全対策を講じることが重要です。外出時は人混みを避け、貴重品は目立たないように保管し、夜間の単独行動は控えましょう。また、緊急時の連絡先や避難経路を事前に確認し、現地の治安状況に応じた適切な対応を心がけてください。安全な旅行を心がけ、安心して滞在できるよう準備を万全にしましょう。

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