ブルネイってどんな国?基本情報からおすすめ観光スポット・物価・気候・治安まで解説

ボルネオ島北西部に位置するブルネイは、豊富な石油・天然ガス資源に恵まれた裕福な小国です。イスラム教を国教とし、マレー系が多数を占める人口約44万人の国家です。首都バンダル・スリ・ブガワンには黄金に輝くモスクが立ち、世界最大級の水上集落カンポンアイールなど独特の観光スポットがあります。年間を通じて高温多湿の熱帯雨林気候で、国土の7割が熱帯雨林に覆われています。治安は良好で、医療費・教育費が無料など充実した社会福祉が特徴です。アルコールの公共の場での飲酒は禁止されていますが、外国人観光客には一定の配慮があります。日本からの直行便も就航し、東南アジアの穴場的な観光地として注目を集めています。

2024年10月17日更新


ブルネイってどんな国?

憲君主制の多民族国家で、首都はバンダル・スリ・ブガワン、人口約45万人、公用語はマレー語と英語、年間を通じて高温多湿の熱帯雨林気候で平均気温は26~27℃、治安も良好で国民の生活水準が高いのが特徴です。

ブルネイの基本情報

項目 情報
公用語 マレー語(英語も広く使用されている)
首都 バンダル・スリ・ブガワン
宗教 イスラム教
通貨 ブルネイドル(BND)
ビザ 日本国籍者は30日以内の滞在でビザは不要
日本との時差 日本より1時間遅れ(夏時間はなし)
気候 熱帯雨林気候(高温多湿、平均気温26~27℃)
治安 非常に良好(凶悪犯罪の発生率が低い)
物価 東南アジア諸国と比べてやや高めだが、日本よりは安価な傾向
交通手段 タクシー、公共バス(安価)
インターネット環境 比較的整備されている(Wi-Fiスポットあり)
電源プラグ・コンセント タイプG(英国式、230V、50Hz)
飲水 水道水は飲用不可(ミネラルウォーターを推奨)
トイレ 公衆トイレは清潔で利用可能

ブルネイへの日本からのアクセス方法・行き方

ブルネイへの日本からのアクセスは主に航空機で、ロイヤルブルネイ航空が成田からバンダルスリブガワンへの直行便を週4便(月・水・金・日)運航しており、所要時間は約6時間15分です。直行便以外ではシンガポール、クアラルンプール、香港経由の便もあり、シンガポール航空、マレーシア航空、エアアジアなどが就航しています。ブルネイ国際空港は首都から約8kmの場所にあり、タクシー(B$25-30)やバス(B$1)で市内へアクセスできます。

ブルネイの歴史

ブルネイの歴史は14世紀末に始まり、600年以上続く世界最古の君主制の一つで、初代スルタン・モハマッドがイスラム教に改宗しブルネイ王国を樹立したのがその始まりです。16世紀には第5代スルタン・ボルキアのもとで最盛期を迎え、サバ、サラワク、フィリピン南部まで支配を広げました。1888年にイギリスの保護国となり、1984年1月1日に完全独立を果たして現在のブルネイ・ダルサラーム国が誕生しました。現国王ハサナル・ボルキアは第29代スルタンで、国家元首として強い権限を持ち、イスラム教の伝統と王室の権威が深く結びついた独特の文化を形成しています。

ブルネイの気候と旅行中の服装は?

ブルネイは熱帯雨林気候に属し、年間を通じて高温多湿で平均気温は26~27℃、特に雨季(11月から2月)には短時間の強い雨が頻繁に発生するため、旅行中は通気性の良い薄手の衣服を選び、突然の雨に備えて軽量のレインコートや折りたたみ傘を持参し、日差し対策として帽子やサングラスを用意し、歩きやすいサンダルや運動靴を履くことが推奨され、伝統的な衣装や色鮮やかな服装も楽しむことで地元の文化に溶け込む良い機会となります。
季節 平均気温
1月 26~28℃
2月 26~28℃
3月 26~29℃
4月 26~29℃
5月 26~29℃
6月 26~29℃
7月 26~29℃
8月 26~29℃
9月 26~29℃
10月 26~29℃
11月 26~28℃
12月 26~28℃

ブルネイの旅行費用

ブルネイへの旅行費用は、東南アジアの他国と比較してやや高めですが、旅行スタイルによって大きく変わります。一般的な3泊4日の旅行では1人あたり約15万円から20万円が目安で、主な費用項目として航空券は往復7万円から10万円、ホテルは1泊1万円から2万円、食事は1日2,000円から3,000円、交通費は1日500円から1,000円、観光・アクティビティは1,500円から3,000円程度です。予算を抑えたい場合は、オフシーズンの旅行やローカルフード、公共交通機関の利用で12万円程度に抑えることも可能ですが、贅沢な旅を楽しむには世界的に有名な七つ星ホテル「エンパイアホテル」に宿泊するなど、高額な予算設定も可能です。

ブルネイの治安・住みやすさ

ブルネイは東南アジアの中でも特に治安が良く、安全な国として知られ、凶悪犯罪の発生率が非常に低いため、外国人旅行者も安心して滞在できます。イスラム法に基づく厳格な規制により、公共の場での飲酒や喫煙は禁止されており、女性の一人歩きも比較的安全ですが、夜間は人通りの少ない場所を避けるのが賢明です。豊かな経済基盤により国民の生活水準が高く、医療や教育が無料で提供されているため、住みやすさも向上しています。公用語の英語が広く使用され、コミュニケーションも取りやすいですが、イスラム教国家であるため服装や行動に一定の配慮が必要であり、2019年に導入されたシャリーア刑法には国際的な批判もあるため、外国人旅行者も適用対象となる点に注意が必要です。

ブルネイの物価

ブルネイの物価は、東南アジアの他の国々と比較して比較的高めですが、日本と比べるとやや安い傾向にあります。例えば、ミネラルウォーター(500mL)は約1.5ブルネイドル(約170円)で、日本の半分以下の価格です。レストランでの食事は約20~30ブルネイドル(2,300~3,400円)で日本とほぼ同等ですが、ローカルな食堂では約5~10ブルネイドル(560~1,200円)と日本より安価です。3つ星クラスのホテルは約80~120ブルネイドル(8,000~12,000円)で日本とほぼ同等、タクシーの初乗りは3.5ブルネイドル(約350円)と日本より若干安いです。ブルネイの平均月収は約3,000ブルネイドル(約30万円)程度で、東南アジアではトップクラスの水準ですが、観光客にとっては他の東南アジア諸国と比べると出費が多くなる可能性があるため、予算を立てる際は注意が必要です。

ブルネイの見どこころ・観光スポット

ブルネイの主要な観光スポットは、豪華なモスクや歴史的建造物、自然の景観など多岐にわたります。訪れる際には、ブルネイのシンボルとして知られるスルタン・オマール・アリ・サイフディン・モスクを外せず、夜のライトアップも美しいです。また、世界最大級の水上集落カンポン・アイールでは、約30,000人が暮らしており、ボートツアーで伝統的な生活様式を見学できます。手つかずの熱帯雨林が広がるウル・テンブロン国立公園では、キャノピーウォークからの絶景や希少な野生動物の観察が楽しめます。さらに、ブルネイ王室の歴史や財宝を展示するロイヤル・レガリア博物館は入場無料で、文化と歴史を学ぶ貴重な場所です。最後に、東南アジア最大級の遊園地ジュルドン・パークでは夜間営業があり、美しいイルミネーションも楽しめます。これらの観光スポットは、ブルネイの豊かな文化、歴史、自然を体験できる貴重な場所です。

ブルネイの名物・有名なもの

ブルネイの名物料理や有名な食べ物には、サゴヤシのデンプンから作られるもち状の食品「アンブヤット」があり、特製のダイビングソース(シャオ)につけて食べます。また、ご飯にフライドチキンとサンバル(辛いソース)を添えた定番料理「ナシ・カトック」や、香辛料で味付けされた串焼きの肉「サテー」も人気です。揚げた魚のクラッカー「ケロポック」はスナックとして好まれています。デザートや飲み物では、もち米やタピオカを使った伝統的なスイーツ「クエ」や、引っ張ったミルクティー「テ・タリク」が有名で、イスラム教国のためアルコール飲料の代わりに甘いデザートやドリンクが好まれます。ブルネイの食文化はマレー、中国、インドの影響を受けており、多様性に富んでいます。ガドン・ナイトマーケットやキアンゲマーケット(朝市)では、これらの名物料理や新鮮な食材を手軽に楽しむことができます。

ブルネイのことを知って旅行しよう!

ブルネイは、豊かな自然と文化が魅力の小さな国です。豪華なモスクや世界遺産、熱帯雨林のエコツーリズムが楽しめる一方で、治安が良く、訪れる際の安心感があります。また、物価は東南アジアの他国と比べるとやや高めですが、観光スポットやアクティビティの豊富さで十分楽しむことができます。観光や自然体験を満喫するには最適な場所です。

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