屋久島旅行のベストシーズンはいつ?季節・目的別に徹底解説

屋久島は、樹齢7,200年ともいわれる縄文杉や、深い原始林が広がる世界自然遺産の島です。
鹿児島県の南約60kmに位置するこの島は、九州最高峰の宮之浦岳(1,936m)を擁し、山から海まで多様な自然体験ができる国内屈指の秘境です。
しかし「屋久島に行きたいけど、いつ行けばいいの?」と時期選びに悩む方は多いのではないでしょうか。 屋久島は「ひと月に35日雨が降る」と表現されるほど雨が多く、季節によって気候・混雑・体験できる内容が大きく異なります。
この記事では、季節別・目的別のベストシーズンをわかりやすく解説します。
旅の目的に合った時期を選んで、屋久島の大自然を最大限に楽しんでください。

2026年02月24日更新



季節別の屋久島のベストシーズン

屋久島の年間降水量は平地で約4,000mm、山岳部では8,000mmを超えることもあるという驚異的な数字です。

これは日本の平均降水量(約1,700mm)の2〜4倍以上に相当します。

この豊富な雨が、屋久杉の森を覆う美しい苔や清流を生み出しているのです。

だからこそ、訪れる季節によって全く異なる屋久島の顔に出会えます。

春の新緑、夏の海と川、秋の澄んだ山、冬の静寂──それぞれに深い魅力があります。

以下では各季節の特徴を詳しくご紹介しますので、旅のスタイルに合った時期を見つけてみてください。


春(3月〜5月)の縄文杉トレッキングのベストシーズン

春は縄文杉トレッキングに最もおすすめのシーズンの一つです。

3月下旬から5月にかけては気温が10〜20℃前後と歩きやすく、往復約22kmに及ぶ長丁場のトレッキングでも、体への負担を抑えながら楽しめます。

登山道に敷き詰められた苔が鮮やかなエメラルドグリーンに輝き、雨上がりの森は幻想的な霧に包まれます。


縄文杉まで辿り着いたときの感動は格別で、樹高25m・幹周り16mを超えるその圧倒的な存在感は、写真では決して伝わらない迫力があります。

ただしゴールデンウィーク(4月下旬〜5月上旬)は登山者が1日1,000人を超えることもあるほど混雑します。

宿泊施設や登山ガイドの予約は、少なくとも2〜3か月前には完了させておくのがベストです。



夏(6月〜8月)の沢登り・海水浴のベストシーズン

6月は梅雨の影響で1か月の降水量が600mmを超えることもある雨の多い時期ですが、その豊富な水量が屋久島の川遊びや沢登りを一層楽しくしてくれます。

梅雨明け直後の川は水量が安定しており、地元ガイドと一緒に沢を遡るキャニオニング(沢登り)は、スリルと清涼感を同時に味わえる夏の定番アクティビティです。

飛び込めるほど深い淵や、天然のウォータースライダーのような岩場を楽しめます。


7月〜8月は梅雨が明けて海のシーズン到来です。

一湊海水浴場や永田いなか浜は透明度が非常に高く、シュノーケリングをすると色鮮やかな熱帯魚や珊瑚礁を間近で観察できます。

さらに永田浜は日本有数のアカウミガメの産卵地として知られており、5月〜8月の夜間には産卵のために上陸するウミガメの姿を目撃できることがあります。

ガイドツアーへの参加が環境保全の観点からも推奨されています。



秋(9月〜11月)の登山・トレッキングのベストシーズン

秋は屋久島の中でも登山・トレッキングに特に適した季節です。

9月は台風の接近に注意が必要ですが、10月以降は晴れの日が増え、気温も10〜20℃と山歩きに最適なコンディションが整います。

夏の混雑が落ち着くこの時期は、登山道をゆったりと歩けるため、初めて屋久島を訪れる方にとってベストな季節ともいえます。


宮之浦岳登山では、山頂付近から見渡す360度のパノラマが圧巻です。

晴れた日には遠く種子島や口永良部島まで望むことができ、九州最高峰からの眺望を全身で感じられます。

また10月下旬〜11月には標高1,000m以上のエリアで紅葉が始まり、常緑樹の緑とヤクシマリンドウやヤクシマダケの黄金色が交わる、屋久島ならではの秋景色を楽しめます。


冬(12月〜2月)の穴場のベストシーズン

冬の屋久島は観光客が最も少ない、知る人ぞ知る穴場シーズンです。

宮之浦岳山頂付近では積雪が1mを超えることもあり、雪をまとったシラビソの原始林は息をのむほど神秘的な景観を見せてくれます。

ただし冬山登山は経験と十分な防寒・防水装備が不可欠で、必ず地元の山岳ガイドとともに行動してください。


低地や海岸沿いは平均気温が10〜15℃前後と比較的温暖で、日差しのある日は白谷雲水峡の散策なども楽しめます。

冬期は宿泊費が大幅に下がり、人気宿も予約が取りやすくなります。

尾之間温泉や平内海中温泉など地元の湯に浸かりながら、島の日常に溶け込むようなゆったりとした旅を楽しみたい方には、冬こそ最高のシーズンです。



目的別の屋久島のベストシーズン


「何をしたいか」によって、訪れるべき時期は変わります。

以下の表に目的別のおすすめ時期をまとめましたので、旅の計画を立てる際の参考にしてください。



目的 おすすめ時期
縄文杉トレッキング 3月〜5月前半、10月〜11月
宮之浦岳登山 5月〜6月前半、10月〜11月
シュノーケリング・海水浴 7月〜9月上旬
ウミガメ産卵観察 5月〜8月(産卵)、7月〜9月(孵化)
沢登り・キャニオニング 6月下旬〜8月
紅葉観賞 10月下旬〜11月
静かな島旅・温泉三昧 12月〜2月

 

縄文杉トレッキングは往復約22km・所要時間8〜10時間という体力的に非常にハードなコースです。

初心者や体力に不安がある方は、必ず地元の登山ガイドが同行するツアーを選んでください。

宮之浦岳登山も同様に、ガイドなしでの単独行動は避けることを強く推奨します。



屋久島旅行の計画で気をつけること


屋久島旅行を安全かつ快適に楽しむために、計画段階で押さえておきたいポイントがいくつかあります。

まず天気の変わりやすさについては、山の上では晴天が一転して濃霧・豪雨になることが珍しくありません。

ゴアテックス素材などの高性能レインウェアは屋久島トレッキングの必需品で、どの季節に行く場合も忘れずに準備してください。


次に宿泊・交通の予約について、GWや夏休みは宿泊施設が3か月以上前から埋まることが多くあります。

島へのアクセスは鹿児島空港からのプロペラ機(約35分)か、鹿児島港からのフェリー(約2時間〜4時間)が一般的ですが、悪天候による欠航・欠便が頻繁に発生するため、スケジュールには余裕を持たせてください。

また島内の公共交通は本数が限られているため、レンタカーを早めに確保しておくことが快適な島旅の鍵となります。



さらに屋久島は環境省が定める世界自然遺産の保護区域を多く含む島です。

縄文杉トレッキングでは入山協力金(1,000円)の支払いが求められており、トイレブースの整備など自然環境の保全に活用されています。

ゴミは必ず持ち帰り、登山道を外れた場所には立ち入らないなど、一人ひとりが環境へのマナーを意識することが、この貴重な自然を未来へ守ることにつながります。



屋久島のベストシーズンを知って、屋久島に行ってみよう


屋久島は、どの季節に訪れても唯一無二の感動が待っている島です。

春の苔むす新緑、夏の透明な海と川、秋の澄んだ空気の山、冬の雪景色と温泉──四季それぞれに、他では体験できない屋久島だけの魅力があります。

大切なのは、自分の旅の目的・体力・スケジュールに合ったシーズンを選ぶことです。



縄文杉を間近で見上げたとき、人間がいかに小さな存在であるかを実感できます。

苔の絨毯が続く白谷雲水峡を歩けば、まるでジブリ映画「もののけ姫」の世界に迷い込んだような感覚を覚えるはずです。

この記事を参考に、あなただけの最高の屋久島旅行をぜひ計画してみてください。

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