アイルランドの代表的な料理12選!定番料理・伝統料理からスイーツまで

アイルランドは、その美しい風景や豊かな文化だけでなく、独自の美味しい料理でも知られています。訪れるならば、地元の食を味わわずに帰るのはもったいないことです。特に、伝統的な料理であるアイリッシュシチューは絶対に試してほしい一品です。さらに、温かくクリーミーなシーフードチャウダーも絶品です。これらの料理は、アイルランドの風土と歴史を感じさせるもので、旅行の思い出を一層深いものにしてくれます。

2024年06月25日更新



アイルランドの食文化

アイルランドといえば、思い浮かぶものは世界的に有名な黒ビールのギネス…という方も多いのではないでしょうか?食事に関してはあまり知られていないアイルランドですが、実は日本人の口に合う、おいしい料理がたくさんあります。特に羊の肉を使ったアイリッシュシチューは、家庭的な味でとてもおいしいです。ボリューム満点のアイリッシュブレックファストは、朝からお腹いっぱいになります。また、重曹で作るソーダブレッドというパンも、素朴な味わいが魅力です。アイルランドの食文化は、そのシンプルさと素朴さが心地よく、どこか落ち着くものばかりです。

アイルランドのおすすめ料理12選

アイリッシュシチュー

アイリッシュシチューは、アイルランド料理の代表格としてレストランでも家庭でもよく食べられます。このシチューは羊のお肉を使うのが特徴で、角切りのマトン肉、玉ねぎ、人参、じゃがいもをじっくり煮込んで作られます。柔らかくなった具材が口の中でとろける味わいが魅力です。
家庭の数だけレシピがあり、時には日本の肉じゃがに例えられることもあります。タイムやパセリ、塩こしょうなどの香辛料で味を整え、スープストックで白く仕上げるのが特徴です。家庭によっては牛乳を加えてクリームシチュー風にすることもあります。紫キャベツのマリネを添えて食べると、伝統的なアイルランドの食卓を感じられます。

ソーダブレッド

ソーダブレッドは、イースト菌の代わりに重曹を加えて作る、素朴な味わいのパンです。通常のパン作りよりも簡単で、クイックブレッドとして人気があります。伝統的な材料は小麦粉、重曹、食塩、バターミルクで、レーズンやナッツを加えることもあります。
このパンは、重曹がアイルランドに伝来した1840年頃に誕生し、アイルランドの主食となりました。朝食には紅茶とポークソーセージ、マーマレードと一緒に食べられることが多く、特にブラウンブレッドと呼ばれる全粒粉を使ったバージョンが人気です。ソーダブレッドの素朴な味わいは、どこか懐かしさを感じさせる魅力があります。

アイリッシュブレックファスト

アイリッシュブレックファストは、アイルランドの朝食の定番で、その豊富な内容が特徴です。ベーコン、ハム、目玉焼き、ホワイト・ブラックプディング、マッシュルームソテー、炒めたトマト、トーストなど、ボリューム満点の朝食メニューが並びます。さらに、ソーダブレッドやポテトケーキも添えられ、アイリッシュブレックファストティーとともに楽しむのが一般的です。
 
この朝食は、別名アイリッシュフライとも呼ばれ、特にアイルランド島北部のアルスター地方では、さらにボリューミーなアルスターフライとして知られています。アルスターの朝食には、大きいマッシュルームや重曹やジャガイモで作ったファールという炒めたケーキが出されることが多く、朝からお腹いっぱいになります。アイリッシュブレックファストは、一日の始まりを元気に過ごすためのエネルギー源として、多くの人々に愛されています。

ボクスティ

ボクスティは、じゃがいもを使ったパンケーキで、アイルランド北部の伝統料理の一つです。この料理は、アイリッシュブレックファストの一品としてもよく見られ、最近では肉やチーズ、野菜などを包んで食べることも多くなっています。ボクスティという名前は、アイルランド語の「救貧院のパン」という意味から来ています。
 
作り方は非常にシンプルで、すりおろしたじゃがいもと茹でて潰したじゃがいもを合わせ、塩コショウで味付けをして、フライパンでパンケーキのように焼くか、団子状にして茹でることもあります。ボクスティは、アイルランドの代表的なじゃがいも料理の一つとして、多くの家庭で親しまれています。その素朴な味わいと多様なアレンジが楽しめる点が魅力です。

コルカノン

コルカノンは、ケール、玉ねぎ、西洋ねぎなどの野菜やベーコンが入ったマッシュポテトサラダです。特にケールが旬になるハロウィンの季節に伝統的な料理として親しまれています。アメリカではセントパトリックデーの料理としても認識されることが多いです。
 
この料理は、茹でて潰したじゃがいもに、炒めたまたは茹でたケールやキャベツを混ぜ、温めた牛乳と一緒にふっくらするまで火にかけて作ります。バター、塩コショウでシンプルに味付けするのが特徴です。茹でたハムやアイリッシュベーコンと一緒に食べたり、わけぎやリーキ、チャイブなどを混ぜたりすることもあります。地域によってはさまざまな調理方法があり、各家庭の味が楽しめる一品です。

ジャケットポテト

ジャケットポテトは、皮付きのままじゃがいもをオーブンで焼き上げたシンプルながら美味しい料理です。皮が付いたままのベイクドポテトがジャケットを着ているように見えることから「ジャケットポテト」と呼ばれています。作り方は簡単で、じゃがいもの中身をくりぬいて火を通した玉ねぎと混ぜ、再びじゃがいもの皮に戻し、チーズをかけてオーブンで焼きます。
 
ジャケットポテトには、キングエドワードのような男爵種のじゃがいもが向いています。オーブンやバーベキューグリル、焚き火などで焼き上げることが多く、中にはバター、チーズ、ハム、鶏肉などを入れて調理することもあります。外はカリカリ、中はふわふわで、特にキャンプなどアウトドアシーンで人気の一品です。

シェパーズパイ

シェパーズパイは、アイルランドの伝統的な家庭料理で、ラム肉とみじん切りにした玉ねぎやニンニクを炒め、塩コショウで味付けし、野菜と一緒にマッシュポテトで覆い、オーブンで焼き上げた一品です。パイ生地の代わりにじゃがいもを使うのがポイントで、別名「羊飼いのパイ」とも呼ばれています。
 
この料理は、あっさりとしていて食べやすく、脂身の少ない羊肉を使っているため、さっぱりとした口当たり良い仕上がりです。ホームパーティーやおもてなし料理としても最適で、そのシンプルな味わいが多くの人に愛されています。
 
また、牛肉を使う場合は「コッテージパイ」と呼ばれます。シェパーズパイは1700年頃に農民から生まれた家庭料理で、牛のひき肉を使うバージョンも人気があります。シェパーズパイは、家庭の温かさと伝統を感じさせる一品です。

リムリックハム

リムリックハムは、アイルランドのリムリックという都市で生産される独特な塩漬けハムです。このハムはジュニパーの実や枝を使って燻製にされることで、特有の風味が生まれます。1900年代には豚肉とベーコンの産業が盛んだったリムリックは、「ピッグタウン(Pigtown)」という愛称で親しまれていました。
 
現在もリムリックは高品質な肉の産地として世界的に知られており、地元名物の柔らかいハムを使ったサンドイッチは地元の文化や人々を身近に感じる一品です。特に、リムリック大学に留学を予定している方は、地元の名物をぜひ試してみてください。
 
また、受賞歴のあるO’Connells Butchersに足を運べば、リムリックハムの製造風景を見学することができるかもしれません。リムリックの豊かな食文化を体験し、美味しいハムを堪能してください。

ダブリンコドル

ダブリンコドルは、ダブリンの冬の定番料理で、ソーセージとジャガイモを使った温かい鍋料理です。その起源は1700年代後半のアイルランド飢饉にさかのぼり、余った食材を使い切るために作られた料理として知られています。一般的なコドルには薄切りベーコン、スライスソーセージ、ジャガイモ、スライス玉ねぎが含まれます。
 
この料理は決まったレシピがなく、家庭ごとに異なる作り方が楽しめるのが特徴です。朝早い時間に鍋で調理し、後で温め直して食べることができるため、忙しい日常にもぴったりです。ダブリンに留学中の方は、テンプルバーにあるThe Quaysに足を運び、ギネスビールと一緒にダブリンコドルを楽しむのがおすすめです。
 
友達と一緒にコドルを作り、コトコト煮込む間にお互いの食文化について話すのも楽しいひとときです。寒い季節にぴったりの心温まる料理、ダブリンコドルをぜひお試しください。

アイリッシュクリームチーズケーキ

アイリッシュクリームチーズケーキは、一般的なチーズケーキとは一線を画す、濃厚で贅沢なスイーツです。チーズが非常に濃厚でほっぺがとろける美味しさが特徴で、一度食べ始めると止まらない魅力があります。アイリッシュウィスキーの香りも加わり、さらに深みのある味わいを楽しめます。
 
このチーズケーキは、カフェによって味が異なるため、色んなお店で試してみるのも楽しみの一つです。コーヒーやカフェオレとの相性も抜群で、甘さと苦さの絶妙なバランスを楽しむことができます。アイリッシュクリームチーズケーキは、特別なひとときにぴったりのデザートです。

フィッシュ&チップス

フィッシュ&チップスといえばイギリスの名物と思われがちですが、実はアイルランドにも負けないパブ文化が根付いています。アイルランドのフィッシュ&チップスは、イギリスに負けず劣らずの美味しさを誇り、人によってはアイルランド版の方が美味しいと感じることもあります。
 
特にチップス(フライドポテト)にこだわる店が多く、食べ比べを楽しむことができます。フィッシュフライの衣には小麦粉を卵や水で溶いたものを使いますが、アイルランドではギネスビールを混ぜるお店が多く、これがカリっとした触感と少しの苦みを生み出します。使用される白身魚もタラやメルルーサなど、地域や店によって異なるため、味や食感も様々です。
 
アイルランドのフィッシュ&チップスは、お酒との相性も抜群で、パブでの楽しいひとときをさらに豊かにしてくれます。ぜひ、いろいろなお店で食べ比べを楽しんでみてください。

アイリッシュオムレツ

アイリッシュオムレツは、一般的なオムレツとは一味違います。その秘密は、オムレツにマッシュポテトが入っていることです!じゃがいも大国ともいえるアイルランドのオムレツは、ふわふわの卵の中にほくほくのマッシュポテトを混ぜ合わせた絶品料理です。
 
一つ食べればお腹がいっぱいになるほどのボリューム感があり、満足感たっぷりです。この独特の組み合わせが、アイルランドのオムレツを特別な一品にしています。ぜひ一度味わってみてください。アイリッシュオムレツは、その豊かな風味とボリュームで、朝食やブランチにぴったりの料理です。

アイルランドの料理を食べてみよう!

アイルランドの料理は、そのシンプルながらも豊かな風味が魅力です。アイリッシュシチューやソーダブレッド、フィッシュ&チップス、シェパーズパイ、そしてアイリッシュオムレツなど、どの料理も地元の素材を活かした美味しさが詰まっています。アイルランドのパブ文化も楽しみながら、各地でさまざまな料理を味わってみてください。食事を通じて、アイルランドの歴史や文化、人々の温かさを感じることができるでしょう。次回の食旅の目的地に、ぜひアイルランドを加えてみてはいかがでしょうか。

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